六十四卦 意味・読み方
天火同人|意味・卦辞爻辞解説(てんかどうじん)
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本ページは公開資料をもとに、卦辞、彖伝、象伝、占断、爻辞、占例を現代日本語で整理したものです。
引
人と共に事を成す卦です。内輪ではなく、公に開ける場所で目的を合わせます。
卦象と卦名
同人は上が乾天、下が離火です。火は上へ炎上し、天は高く明らかです。火の明るさが天へ向かい、天と同じ明に達するので同人と呼ばれます。離が下にあり乾が上にあるので、二つを合わせると炎のように光明が上達します。この卦は否の後に置かれます。否は天地が交わらず、上下が閉じる卦でした。同人は、その閉塞の後に、人々が再び共通の目標を見つけ、同心協力して否を救い、道を開く卦です。
卦の中心的な意味
ただし同人は、誰とでもただ仲良くすればよいという卦ではありません。核心は「公の協同」です。明るく、正しく、外へ出しても恥ずかしくない原則の上で人と同じになります。高島は「野」と「宗」を対比します。野は広く、遠く、隠し事のない場所です。宗は近い親族、内輪、私的に属する圏です。野へ出れば亨ります。宗だけに閉じれば吝です。
向いている問い
仕事では、共同事業、連盟、合資、公共プロジェクト、部門横断の協力に向きます。まず、この件は明るい場所で説明できるかを見ます。目的、帳簿、権限、責任、利益配分を公開しても成立するなら同人です。親戚、同郷、旧友、自分に従う人だけを集め、内輪で利を分けるなら、形はにぎやかでも同人の大同とは呼べません。同人を得た時は、三つを問います。同じになる根拠は公義か私利か。集まる範囲は大きな目的か小さな内輪か。集まった後、大きな危険や責任を共に担えるか。これが通るなら「同人于野」です。
卦辞
内輪を出て公明な目的で集まるなら、大川のような難事も渡れます。
原文
同人于野、亨。利渉大川、利君子貞。
書き下し文
同人は野に于いてす、亨る。大川を渉るに利あり、君子の貞しきに利あり。
現代語訳
人と同じくするのは野においてです。通ります。大川を渡るのに利があり、君子の正しさに利があります。
卦辞の読み解き
野は、広く開け、隠れた私情を置きにくい場所です。同人の道は広遠で隔てがなく、内外が一つでなければなりません。人心に私欲がなければ、前にある険阻は少なくなります。大川のような大難でも、衆志が一つなら渡れます。
しかし「同」には公と私があります。自分に合う人だけを同とし、合わない人を異として排除するなら、それは小人の朋党であって同人ではありません。君子の貞に利があると言うのは、同じになるにも正しさと公明が要るからです。人数が多いこと、声が大きいこと、仲がよいことだけでは足りません。
実際の読み方
協力を問うなら、透明であれば進めます。秘密の分配、排他的な内輪、私情での人選が必要なら退きます。チーム作りでは、目標が大きいほど規則を明らかにします。恋愛や人間関係では、「私たちは仲がよい」という感覚だけを正当性にしません。事業では、合資、提携、公開性のある社会的な計画に向きます。実際の判断では、目的、規則、責任が明るいかを見ます。隠さなければ成り立たない同人は、同人の名を借りた私党にすぎません。明るい所へ置ける同人なら、難事にも進めます。
彖曰
内に明らかな判断があり、外に健やかな行動がある時、人々の志は公へ通います。
原文
同人、柔得位得中、而応乎乾、曰同人。同人曰、同人于野、亨。利渉大川、乾行也。文明以健、中正而応、君子正也。唯君子為能通天下之志。
書き下し文
同人は、柔位を得中を得て、乾に応ず、同人と曰う。同人に曰く、同人野に于いてす、亨る。大川を渉るに利ありとは、乾の行なればなり。文明にして以て健、中正にして応ずるは、君子の正なり。唯だ君子のみ能く天下の志を通ずと為す。
現代語訳
同人とは、柔らかなものが位を得て中を得て、乾に応じることです。だから同人と言います。人と同じくするのは野においてであり、通ります。大川を渡るのに利があるのは乾の行いだからです。文明でありながら健やかで、中正に応じるのが君子の正しさです。君子だけが天下の志を通じさせることができます。
彖伝の読み解き
下卦の離は文明、明見、よく見る力です。上卦の乾は剛健、実行力、大きく動く力です。内に明らかな判断があり、外に健やかな行動があります。しかも二と五が中正で応じます。だから君子は天下の志を通じさせることができます。ここを、一陰が九五だけへ専ら応じる形とは見ません。六二は中にいるので、諸陽に遍く応じる量があります。同人は一対一の親密にとどまらず、多くの人の志を正しい中心へ通わせる働きです。否の時には上下が閉じ、天下に邦なしという状態でした。同人になると、君臣が志を合わせ、閉塞を救って泰へ開くことができます。
実際の読み方
組織では、中心の目標が明らかで、責任者に実行力があり、参加者が公の事に協力できるかを見ます。個人なら、まず自分の内側に明らかな判断を持ち、それを行動へ移せるかを見ます。ただ「助けてくれる人がいる」と読むだけでは浅すぎます。
よい同人は、違いを消しません。役割、経験、立場、能力の違いを認め、その違いを正しい目的の下で働かせます。会社でも家でもプロジェクトでも、意見を各自が隠し、上下が通らない時は否です。違いを明るく出し、共通の目的へ向け直せる時が同人です。
象曰
人を合わせるには、まず種類と役割を分けます。公私と正邪を混ぜないことです。
原文
天与火、同人、君子以類族辨物。
書き下し文
天と火とは同人なり。君子以て族を類し物を辨つ。
現代語訳
天と火があるのが同人です。君子はこれを見て、族を類ごとに分け、物を弁えます。
象伝の読み解き
天は上にあり、火も上へ向かいます。どちらも明るさへ向かうので同人です。しかし君子がここから学ぶのは、すべてを一つに混ぜる技ではありません。同類は同類として集め、違う物は違う物として弁えます。
同人の危険は、団結という言葉で善悪、公私、正邪、役割の違いを曖昧にしてしまうところにあります。「みな仲間だ」と言いながら、不正な人も、責任を負わない人も、私利だけの人も同じに扱えば、同人は乱同になります。本当の同は、違いを分けた後に、公の目的で協力することです。
実際の読み方
チームでは、役割、決裁、実行、監査、責任を分けます。共同事業では、出資、技術、営業、危険、利益配分を明らかにします。コミュニティでは、公議と私情を分けます。家庭でも、親密さと原則を混同しません。同人は親和の卦であると同時に、分類と境界の卦でもあります。分けるのは冷たさからではありません。正しく分けるからこそ、安心して共に働けます。よい団結は、青と赤の見分けをなくすことではなく、見分けたうえで正しい事に力を合わせることです。
占断
協力、提携、合資、公開の行動、人心の一致を読みます。公明なら吉、偏私と結党なら凶です。
総合的な占意
同人の総占は、公開された正当な目的のために人と力を合わせられるかを見ます。吉凶を分けるのは、親しさの度合いより公明さです。
項目別の占断
- 時運・事業:上昇の象があり、朋友の助けを得ます。公開された正当な目的のために協働する時です。
- 商業・投資:合資事業に利がありますが、目的、帳簿、権責を公開し、私情で制度を曲げません。
- 家宅・妊産:一家は和悦です。妊産は、古い占書が女児と見ます。行人は友人とともに帰ることがあります。
- 戦争・訴訟:軍士が同心すれば進めます。訴訟では同党のかばい合いによる長期化を警戒します。
- 病気・失物:火症や薬の誤りを疑い、必要なら別の良医を求めます。失物は同類の品の中を細かく探します。
六爻の要点
- 初九:門に出て公に人と交わり、私的な囲いを作らないので無咎です。
- 六二:宗族や小集団の内だけで結び、偏私に陥るため吝です。
- 九三:兵を草むらに伏せて高所から窺い、疑いと争いで三年も動けません。
- 九四:城壁まで上っても攻撃を思い止まり、敵意を抑えて正道へ戻れば吉です。
- 九五:同道は初め隔てられて泣きますが、大きな力で障害を越え、後に相遇って笑います。
- 上九:郊外で人と同じくし、私争から離れます。大成せずとも悔いはありません。
実際の読み方
事業では同道を探しますが、規則は公開します。投資や会社設立では合資も可能ですが、私情で制度を曲げません。官司では、相手の仲間内のかばい合いを警戒します。健康では、炎症、発熱、心火、薬の選択を慎重に見ます。同人の判断では、「人がいるか」より「その人々が公明な目的に向いているか」を見ます。目的、帳簿、規則、責任を明らかにできるか。近い人だけを集めていないか。違う人の長所を容れられるか。ここが同人の実占です。
高島の占例
高島自身は明治三年、維新後の新しい時勢に、自分が商家の身でありながら国家の開けにどう応じるかを占い、同人を得ました。彼は自家の利益だけでなく、民間の身で政府の政略に応じ、飛脚船、鉄道計画、洋学校、外国教師の招聘、横浜の瓦斯灯などに力を注ぎました。これを同人于野の用法として見ています。
初爻
始まりは、内輪に閉じず外へ開くこと。往来ができていれば咎はありません。
原文
初九:同人于門、無咎。
書き下し文
初九、同人門に于いてす、咎なし。
現代語訳
人と同じくするのは門においてです。咎はありません。
爻辞の読み解き
初九は同人の始まりです。門は内と外の出入り口にあたります。門の内は親しい人、家族、身内の世界で、私情に傾きやすい場所です。門を出ると、天地万物と通じる広い場があります。初九は六二だけへ私的に同じようとせず、門を出て広く交わるところがよいのです。
まだ大きな功業を成す段階には届きません。しかし方向は正しいと言えます。小さな自分の圏から出ること、外の正しい縁に触れること、内輪の安心に閉じないこと。それが初九の同人です。
実際の読み方
仕事では、外部の人に会う、訪問する、紹介を受ける、新しい市場へ出ることに利があります。商売では、座して待つより行商や外回りが向きます。家宅では、一門の和があれば咎はありません。病では、土地を替えて養生するという読みもあります。失物は門の外を探します。
高島の占例
ある友人の気運占で高島が初爻を得た時、内の親好には情があっても私に流れやすく、出門して広く往来すれば無咎、後に人望を得ると読みました。初九は、同人が自己閉鎖を出るところから始まると教えます。
二爻
近い内輪だけで固まっていませんか。縁が正しくても、それでは惜しさが残ります。
原文
六二:同人于宗、吝。
書き下し文
六二、同人宗に于いてす、吝なり。
現代語訳
人と同じくするのは宗族の内においてです。吝です。
爻辞の読み解き
六二は柔順中正で、上の九五と正しく応じます。本来はとてもよい位置です。しかし近い宗族だけで同じになることを戒めています。二と五が相応するのは臣と君、下と上が相得る形ですが、近すぎると人から偏私と見られやすいところがあります。三と四が求めても得られないので、嫉みや疑いも生まれます。
卦辞では野に同人すれば通ると言い、六二では宗に同人すれば吝と言います。中心に近い人ほど、小さな圏を作らない注意が要ります。正応があることと、公明であることは、同じではありません。
実際の読み方
知人との協力は始められますが、身内びいきにならないようにします。会社では、中核チームが排他的な内輪にならないよう、規則、情報、評価を開きます。恋愛や家庭では、親密さそのものは悪くありませんが、私情で原則を曲げるのは問題です。名位では、上の信任を得た時ほど、外から疑われない公平さが要ります。
高島の占例
高島が維新後の事業を同人として読んだ時、彼が事を成せたのは、政府や特定の一門への私的密着によるものではありません。民間の力を公開の文明開化へ接続したところにありました。六二は、よい縁があっても度量を広げなければ宗の吝に落ちると教えます。
三爻
公心を欠いた欲で協力を奪おうとしても、暗い争いになるだけで長く成りません。
原文
九三:伏戎于莽、升其高陵、三歳不興。
書き下し文
九三、戎を莽に伏せ、其の高陵に升る、三歳まで興らず。
現代語訳
兵を草むらに伏せ、高い丘へ登ります。三年たっても興ることができません。
爻辞の読み解き
九三は剛ですが中を得ず、六二に近づきたいのに、六二は九五と応じています。求める同人を得られないので嫉みが生まれます。兵を草むらに隠すとは、正面からではなく暗く争うことです。高い丘に登って見るとは、機会をうかがうことです。しかし三年たっても興らないように、心の中には動きがあっても、時勢はまだ発動を許しません。
これは暗中の謀奪、埋伏、疑忌、不正な競争にあたります。動機が公でなければ、力があっても光明の同人にはなれません。
実際の読み方
事業では、他人の権利や人脈を奪いに行くような動きは止めます。競争では、相手の伏兵を警戒すると同時に、自分が嫉妬から陰険になっていないかを見ます。商売では、山林や開拓のような長期案件なら、時間を置いて利を見ることもあります。家宅では盗賊の窺いに注意します。失物は草むらや高い場所を探すことがあります。
高島の占例
明治二十四年、ある貴顕の気運占で高島はこの爻を得て、公の事業を謀る卦ではあるが、三爻は無理に求めても得られず伏して待つ象なので、三年後を待てと読みました。九三の戒めは明快です。公心を欠いた強い欲は、協力ではなく窺いになります。
四爻
奪う形で協力を取ろうとした時、攻めきれずに反省して止まれるなら吉です。
原文
九四:乘其墉、弗克攻、吉。
書き下し文
九四、其の墉に乘るも、攻むるに克たず、吉なり。
現代語訳
城壁に乗りますが、攻めることはできません。吉です。
爻辞の読み解き
九四は剛でありながら柔位におり、中正を失っています。六二とは正応でも親比でもありませんが、無理に同じになろうとします。その間には九三という壁があります。だから城壁に上るような形になります。初めは攻め、奪い、圧して得ようとします。
しかし九四は、九五の剛健中正を見ます。義理から見ても形勢から見ても、自分の攻めは直ではありません。そこで攻めることができなくなります。この爻の吉は、攻め勝つところではなく、反省して止めるところに置かれています。
実際の読み方
事業では、他人がすでに持つ権利、顧客、役職、成果を奪う計画なら直ちに止めます。商売では、商品を守って時価を待つ方がよく、強引な押し売りや買収は控えます。競争では、営塁を固め、防御を優先し、先に挑発しません。訴訟では今は理が薄くても、後に形勢が変わることがあります。家宅では、壁や囲いを修めるという読みもあります。
高島の占例
ある友人が他人の事業を羨み、同意者と権利を取ろうとした占で、高島は九四を得て、まさに「乗墉」の象だから中止すべきと読みました。後にその通りになりました。九四は、機会に見えても、奪う形なら止めることが吉になると教えます。
五爻
大きな公の協力は、最初の誤解や反対を越えてこそ、後に笑って出会えます。
原文
九五:同人、先号咷而后笑。大師克相遇。
書き下し文
九五、同人、先には号咷して後には笑う。大師克ちて相い遇う。
現代語訳
人と同じくします。先には泣き叫び、後には笑います。大軍が勝って相遇います。
爻辞の読み解き
九五は尊位で中正、同人の主位です。本来は天下と同じくすべき位で、六二だけを私的に親しむ位ではありません。しかし九三と九四が嫉み、阻み、二と五は一時相遇できません。そこに先の号咷があります。
やがて中正の力で阻隔を克服し、大衆が相遇して後に笑います。公正な協力が、最初から順調だとは限りません。誤解、反対、競争、調整を経て、はじめて本当の同人になることがあります。
実際の読み方
事業では、初めに小さな挫折や反対がありますが、後に大利があります。チームでは、先に争論し、後に統一します。病では、先に危うく後に安んじます。訴訟では、強く正当な弁護によって理を伸ばします。外交、会社整理、大きな公共事業、組織再編に向く爻です。
高島の占例
占例1
北海道炭鉱鉄道会社の社長問題で高島がこの爻を得た時、政府、北海道庁、大臣、社員、遠方の株主など位置の違う人々がいても、公明正大なら終に同心できると読みました。就任後、会社整理は成り、株価も上がりました。
占例2
日清戦後の三国干渉の中でも、先憂後喜として条約交換を読んでいます。九五は、大阻力の中でこそ、自分が中正公開の位置に立っているかを問います。
上爻
中心の名利を争わず、少し外から公に関われば、大成せずとも悔いは残りません。
原文
上九:同人于郊、無悔。
書き下し文
上九、同人郊に于いてす、悔なし。
現代語訳
人と同じくするのは郊外においてです。悔いはありません。
爻辞の読み解き
郊は都城の外です。宗より広く、野ほど遠くはありません。上九は卦の終わりで、九五の上にありながら実位を持ちません。中心を争う位置ではありません。少し外れた場所から公に通じる形です。志は十分に得られていませんが、私党から離れ、内争に巻き込まれず、功名を貪らないので無悔となります。
これを大亨通とは言えません。清く争いを避け、自分を保つ爻です。中心の椅子を争うより、顧問、外部協力、周辺の働きとして関わる方がよい場合があります。
実際の読み方
事業では、中心の職を争わず、外部支援、顧問、地方展開、周辺事業に回るのに向きます。商売では、市街の喧騒を離れた場所で守れば大損はありません。戦いでは郊外や荒地に陣するという読みもあります。訴訟では、すぐに理が伸びにくいところです。失物は郊外を探します。人生の終局を問う場合は、帰魂の象として慎重に見ます。
高島の占例
会社の役員が、頭取と大株主の争いに巻き込まれ免職を恐れた占で、高島は上九を得て、偏らず党せず、争いの外にいれば免職の憂いはないと読みました。上九は、立場を外に置くことで身を全うする知恵です。
天火同人:読みの覚え
天火同人は、人と共に事を成す卦です。内輪の結束ではなく、明るく公に開ける目的へ人を合わせます。
同志は小さな輪ではない
同人の合言葉は、にぎわいよりも公です。門の内にいるだけなら、それは近さにすぎません。野へ出て、はじめて開けた景色になります。この人たちは共通の原則のために集まったのか、それとも慣れと近さと利のつながりで互いを庇い合っているのか。同人を読む時は、そこを先に見ます。
分けてから、同じくする
大象の「類族辨物」は、同人の中でいちばん飛ばされやすい一句です。同じくする前に、まず分ける。誰が出資し、誰が責任を負い、誰に決裁権があるのか。何が公議で、何が私情か。そこを分けないまま「みんな身内だ」と言い出せば、それは同ではなく乱同です。分けたうえで、なお同じ正しい仕事に力を出せる人が同志です。
目的を明るい所へ置く
協力、共同体、合資、チームの価値観を問うなら、同人は目的、規則、分担、境界を表に出すよう求めます。公にできるものだけが、同行に耐えます。裏で約束を交わすと、後になって各自が別の腹を抱えます。自分で確かめるなら、一言で足ります。この協力の共通目的を、関係のない人にそのまま話せるかどうか。
火天大有・沢雷随と行き来する
火天大有と行き来すれば、同人は人の心が一つになれるかを問い、大有は集まった資源を正しく使えるかを問います。沢雷随と行き来すれば、同人は共通の原則を説き、随は時勢に順って従うことを説きます。協力と追随を混ぜると、立ち位置が乱れます。人心が先に合ってこそ、家業も保てます。
天火同人:読みの覚え札記を開く
天火同人は、人と共に事を成す卦です。内輪の結束ではなく、明るく公に開ける目的へ人を合わせます。
同志は小さな輪ではない
同人の合言葉は、にぎわいよりも公です。門の内にいるだけなら、それは近さにすぎません。野へ出て、はじめて開けた景色になります。この人たちは共通の原則のために集まったのか、それとも慣れと近さと利のつながりで互いを庇い合っているのか。同人を読む時は、そこを先に見ます。
分けてから、同じくする
大象の「類族辨物」は、同人の中でいちばん飛ばされやすい一句です。同じくする前に、まず分ける。誰が出資し、誰が責任を負い、誰に決裁権があるのか。何が公議で、何が私情か。そこを分けないまま「みんな身内だ」と言い出せば、それは同ではなく乱同です。分けたうえで、なお同じ正しい仕事に力を出せる人が同志です。
目的を明るい所へ置く
協力、共同体、合資、チームの価値観を問うなら、同人は目的、規則、分担、境界を表に出すよう求めます。公にできるものだけが、同行に耐えます。裏で約束を交わすと、後になって各自が別の腹を抱えます。自分で確かめるなら、一言で足ります。この協力の共通目的を、関係のない人にそのまま話せるかどうか。
火天大有・沢雷随と行き来する
火天大有と行き来すれば、同人は人の心が一つになれるかを問い、大有は集まった資源を正しく使えるかを問います。沢雷随と行き来すれば、同人は共通の原則を説き、随は時勢に順って従うことを説きます。協力と追随を混ぜると、立ち位置が乱れます。人心が先に合ってこそ、家業も保てます。
この卦を読む前に
本卦、動爻、問いを照らす
卦は一ページだけで読み切るより、問いの置き方、動いた爻、六十四卦全体の流れと合わせて見ると見え方が落ち着きます。
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本卦の問い
同志と同党は、どこで見分けますか。
公にして筋が通るかどうかです。目的、規則、帳簿、責任を出して見せられるなら同志です。親疎で並び、互いを庇い合うなら同党です。同人がいちばん恐れるのは、同志のつもりで同党になってしまう事態です。公義が退いた時点で、この卦の開けた景色は消えます。
友情や恋愛を同人で占ったら、どう読みますか。
気が合うかどうかより、共有できる価値があるかを先に見ます。公の現実に一緒に向き合えるなら、本当の同です。内々の盛り上がりだけでは、事に当たった時にもちません。
同志と同党は、どこで見分けますか。開く
公にして筋が通るかどうかです。目的、規則、帳簿、責任を出して見せられるなら同志です。親疎で並び、互いを庇い合うなら同党です。同人がいちばん恐れるのは、同志のつもりで同党になってしまう事態です。公義が退いた時点で、この卦の開けた景色は消えます。
友情や恋愛を同人で占ったら、どう読みますか。開く
気が合うかどうかより、共有できる価値があるかを先に見ます。公の現実に一緒に向き合えるなら、本当の同です。内々の盛り上がりだけでは、事に当たった時にもちません。
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