六十四卦

六十四卦 意味・読み方

山風蠱|意味・卦辞爻辞解説(さんぷうこ)

資料説明周易と高島易断をもとに整理
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本ページは公開資料をもとに、卦辞、彖伝、象伝、占断、爻辞、占例を現代日本語で整理したものです。

引

一言で読む

山風蠱は、積もった弊害が腐って形に出た後の整治を扱う卦です。悪くなったから終わりではなく、修復しなければならない時です。

卦象と卦名

蠱は上が艮山、下が巽風。風は本来、寒暑を流通させ、万物を育てるものです。しかし山の下に押し込められると、郁して通らず、長くたてば腐敗して虫が生じます。巽を臭気、艮を止まり、覆った器と取るのが高島の見方です。臭いものを器の中に覆い、夏に蒸せば、腐って虫が出ます。蠱という字も、皿の中に三つの虫がいる形です。虫が増え、ついには同類を食い合うほどの乱れを示します。

卦の中心的な意味

蠱は、旧い帳簿、旧い病、旧い制度、旧い家政、旧い会社、旧い関係が、長く放置されて壊れた状態です。しかし蠱には、もう一つの顔があります。『序卦』は「蠱は事なり」と言います。蠱が出たなら、何もしないで座視することはできません。腐敗が見えたのは、治める事が現れたということでもあります。

向いている問い

蠱を得たら、粉飾しません。まず問題の根を調べます。誰が作ったのか、いつから積もったのか、どこが最も危ないのか。会社なら旧手順、在庫、債務、人事、帳簿を調べます。家庭なら相続、負債、親世代の誤り、隠れた関係を扱います。身体なら慢性の原因を探ります。蠱は重い卦ですが、その重さはそのまま建設へ向かいます。壊れたものを認め、原因を見つけ、修復し、さらに再発を防ぐ制度へ変える時です。

次へ:卦辞

卦辞

一言で読む

積もった腐敗は重いものですが、原因をさかのぼり後始末まで見届ければ、大きな難事も渡れます。

原文

蠱:元亨。利渉大川。先甲三日、后甲三日。

書き下し文

蠱は元いに亨る。大川を渉るに利あり。甲に先だつこと三日、甲に後るること三日。

現代語訳

蠱は大きく通ります。大川を渡るのに利があります。甲の日の前に三日、甲の日の後に三日を置きます。

卦辞の読み解き

深い弊害を治めるには、大事を渡る覚悟と、着手前の調査、処理後の見守りが要ります。蠱は壊れが極まった状態です。しかし極まれば、どうしても治めなければならない時が来ます。治蠱の才があれば、壊れたものを修め、塞がったものを通し、大きく亨ることができます。簡単な掃除とは、まるで規模が違います。

大川を渡るように、舟楫、才能、胆識、準備、順序が必要です。先甲三日とは、着手前に原因をさかのぼることを言います。何が原因か、誰が作ったか、どれほど積もったか、どこから手をつけるか。後甲三日は、処理した後も見守る期間です。余毒は残っていないか、再燃しないか、制度は変わったか。蠱は一回の清掃で終わりません。

実際の読み方

会社なら、旧弊を整理する卦です。家庭なら、前代や古い関係が残した問題を扱います。身体なら、久しく郁して病になったものを見ます。訴訟なら、人に惑わされた可能性を見ます。感情では、隠れた私情や惑乱を警戒します。蠱の吉は「問題がない」ことではありません。問題を直視し、原因と後始末まで扱えることにあります。頭痛だけを止める、犯人だけを責める、形だけ改める、熱が冷めたら放置する。これらは蠱を治めたことになりません。

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彖曰

一言で読む

蠱は放置で腐った問題なので、深く入りつつ境界を置き、終わりから新しい始まりへ変えます。

原文

蠱、剛上而柔下、巽而止、蠱。蠱、元亨、而天下治也。利渉大川、往有事也。先甲三日、后甲三日、終則有始、天行也。

書き下し文

蠱は、剛上りて柔下り、巽いて止まる、蠱なり。蠱は、元いに亨りて、天下治まるなり。大川を渉るに利ありとは、往きて事有るなり。甲に先だつこと三日、甲に後るること三日とは、終れば則ち始め有り、天の行なり。

現代語訳

剛が上り、柔が下り、巽で入り、艮で止まる、これが蠱です。蠱は大きく通り、天下は治まります。大川を渡るのに利があるとは、進んで事を行うということです。甲の前に三日、甲の後に三日とは、終われば始まりがあるということで、天の運行です。

彖伝の読み解き

蠱は、壊れたものを直すために行動し、前後をよく見て新しい始まりへ移す卦です。

内外の陰陽が交わらず、内に決断がなく、外に健やかな行動もないまま、因循に流れて時を誤ります。こうして蠱は少しずつ積もっていきます。蠱が成ったなら行動しないわけにはいきません。しかし、動けばよいというものでもありません。怒りにまかせて一気に壊すだけでは、治蠱とは呼べません。巽は深く入り込む働きで、柔らかく入って細部まで及びます。艮は止める働きで、そこに境界を置きます。病根まで入り込み、腐敗の進行をそこで止める。これが治蠱の技です。

実際の読み方

改革では、まず現場に入って実情を知り、次に損切りの境界を決めます。家事では、情を顧みながらも規則を立てます。健康では、症状だけを押さえず原因を探ります。組織では、人、手順、帳簿、制度、文化を見ます。「終われば始まり有り、天行なり」と彖伝が言うとおり、壊れが終点まで来た時は、新しい始まりの入口でもあります。ただし、その始まりは自然には来ません。前を荒らさず、後を怠らないようにします。

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象曰

一言で読む

古い腐敗を治めるには、民を起こし、風を通し、徳を育て直します。

原文

山下有風、蠱、君子以振民育徳。

書き下し文

山下に風有るは蠱なり。君子以て民を振い徳を育う。

現代語訳

山の下に風があるのが蠱です。君子はこれを見て、民を振い起こし、徳を育てます。

象伝の読み解き

ふさがれた風を動かし、人心を起こし、古い汚れを新しい徳へ変える。象伝が示すのはそこです。風が天上、地上、水上を行く時は、通っているので「行」と言います。蠱卦では、風は山にふさがれ、ただ「有る」と言われます。郁することが久しければ壊れ、蠱は内側から生じます。

君子はそれを見て、民を振い起こし、徳を養います。艮の止まりを動かし、巽の入り込んだ古い汚れを外へ出し、人心の旧染を革めて、徳を日々新しくします。治蠱は、虫を取るだけでは足りません。風を通し、心の根を育て直すことです。

実際の読み方

現実には、教育、訓練、情報公開、家規の整理、会社文化の修復、倫理の回復が振民育徳です。罰だけでは、人は恐れるだけで徳が育ちません。古いものを壊すだけでも、新しい風気は生まれません。蠱は外から突然落ちてくる災いというより、内部の閉塞から生じることの多い卦です。家庭で話が通らないこと、会社で情報が隠れること、身体の流れが滞ること、教育が形だけで心を育てないこと。どれも時間が経てば蠱になります。だから蠱の象は、清掃であると同時に通風です。

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占断

一言で読む

蠱を得た時は、積弊、腐敗、旧債、長引いた放置、内部の惑乱を読みます。根を調べ、章程を定め、風気を替え、姑息と粉飾を避けます。

総合的な占意

蠱の総占は、積もった旧弊や腐敗を見つけ、逃げずに整理し直せるかを見ます。

項目別の占断

  • 時運・事業:よい運が来ようとしていますが、まず奮い立って旧弊を改めます。古い手順、債務、人事を放置しません。
  • 商業・在庫:貨物の滞留と腐敗を防ぎ、棚卸し、修繕、販売、輸送を急いで整えます。
  • 戦争・出行:陣は広い地に置き、山へ近づきすぎず、虚驚や風の妨げを防ぎます。
  • 家宅・婚姻:門庭を整え、長上の旧過や秘密の関係を処理し、私情の惑いを防ぎます。
  • 健康・訴訟:腹中の積滞や慢性の鬱結は病源を調べます。人の煽惑で始めた訴訟は早く止めます。
  • 失物・妊産:失物はすでに損なわれていることがあります。妊産は古占の異常象に頼らず、医学的に確認します。

六爻の要点

  • 初六:父祖や前任が残した積弊を担い、危うくても誠実に始末すれば終吉です。
  • 九二:母や柔の関係にある積弊を、強引に貫かず柔中で調えます。
  • 九三:旧弊をやや急いで治め、小悔はあっても責任を果たせば大咎はありません。
  • 六四:旧問題を寛大の名で放置し、姑息に進むため吝です。
  • 六五:柔中の徳をもって旧弊を治め、伝承を立て直して誉れを得ます。
  • 上九:治蠱を終え、王侯の地位を求めず、高い志でその事を行います。

実際の読み方

事業では、旧手順、旧在庫、旧債務、旧人事を整理します。家庭では、相続、負債、長上の誤り、隠れた関係を扱います。教育では、流行だけでなく身心の根本を育てます。健康では慢性病の源を調べます。感情では秘密の関係が家を壊していないかを見ます。蠱は怖い卦ですが、逃げない人には仕事を与えてくれます。問題を見つけたこと自体が、治め始める合図です。

次へ:初爻

初爻

一言で読む

先代から受け継いだ問題は重く、危うさも伴います。それでも逃げずに修めれば、最後は吉です。

原文

初六:干父之蠱、有子、考無咎、厲終吉。

書き下し文

初六、父の蠱を干す、子有りて、考に咎なし、厲うくして終に吉なり。

現代語訳

父の蠱を担います。子があれば亡き父に咎はありません。危ういけれど最後は吉です。

爻辞の読み解き

先代や前任の残した弊害を後継者がよく修めれば、危険はあっても最後は吉になります。幹とは、事を承けて重い任を担うことです。父の蠱とは、父祖や前任が残した敗れです。子がこれを承けて旧業を修復できれば、前人の過ちも軽くなります。蠱の根は一朝一夕に育ったものではないので、処理には危険が伴います。それでも初爻の段階なら傷はまだ浅く、勤勉に担えば終吉です。

実際の読み方

時運では好運が交わり始め、勤倹によって前業を光大にします。商業では旧業を再興し、利を得ます。家宅では祖先の旧宅を改造することがあります。戦いでは、復国雪恥のような再興があります。訴訟では、前に理を得られなくても再び上訴することがあります。婚嫁ではよい子やよい嫁に吉です。

高島の占例

占例1

和歌山の木材商が急死し、妻と十五歳の子が残された占で、高島は初六を得ました。山中と運送中の木材、船、金銭の往来を父だけが把握していたため損耗は多いが、子が幼くても勤勉に父業を継げば金主も感動して助け、残った材木と金を回収して終吉になると読みました。後にその子は家業を興しました。

占例2

養子が養父の債務を引き受けた件でも、高島は初六から、力を尽くして弁済すれば最後には大きな咎がないと判断しました。

次へ:二爻

二爻

一言で読む

内側の旧弊は、正論だけで押し切らず、中道でほどくのがよい時です。

原文

九二:干母之蠱、不可貞。

書き下し文

九二、母の蠱を干す、貞なるべからず。

現代語訳

母の蠱を担います。正しさを固く押し通してはいけません。

爻辞の読み解き

内側や柔弱なところから生じた旧弊は、剛直一辺倒で処理してはいけません。九二は剛中で、上の六五に応じます。剛中の才で母の蠱を治めます。治蠱は柔らかすぎても剛すぎてもうまく運びません。柔らかすぎれば悪を許し、剛すぎれば恩情を傷つけます。

「不可貞」が捨てよと言うのは原則ではありません。捨てるべきは、一つの硬いやり方を最後まで押し通す構えの方です。母を諭す、幼い主を助ける、女主を補佐するように、婉曲に導き、柔らかさの中に剛を置きます。旧弊を止めつつ、情の破裂を避けるのが九二です。

実際の読み方

家政では、母方や内側の人間関係、私情、使用人との関係を慎重に扱います。商業では旧債や旧弊を急に断ち切らず、時間をかけて調整します。戦いでは陰険を警戒し、直進しません。病では腹部の塊、瘧、胎気不足などを柔和に治療します。婚姻では佳婦を得る象があります。

高島の占例

占例1

ある親族の遺産処理で高島は九二を得て、寡婦と幼子が家政を持ち、母と番頭の私情があるが、急に暴けば破裂が深まるため、幼子が成長する時を待って整理せよと読みました。

占例2

教育の気運では、外来の浮文に惑い、本国の身心実学を捨てる弊を母蠱として見ました。九二は、治すべきだが時機と方法を誤るなと教えます。

次へ:三爻

三爻

一言で読む

急いで旧弊を治めれば少し悔いは残りますが、放置するより大きな咎を避けられます。

原文

九三:干父之蠱、小有悔、無大咎。

書き下し文

九三、父の蠱を干す、小しく悔有り、大なる咎なし。

現代語訳

父の蠱を担います。少し悔いがありますが、大きな咎はありません。

爻辞の読み解き

先代の弊害をやや急に処理すれば、小さな後悔は残ります。それでも大きな過ちは避けられます。九三まで来ると蠱は深く、陽剛の才徳がなければ革除しにくい段階です。父祖や前任の破れを知りながら座視すれば、かえって父の過ちを増やします。

しかし九三は剛が過ぎ、中を失うため、直截で急ぎすぎ、情を傷つけ、旧人の面目を傷つける可能性があります。だから小悔と言います。小悔は警告であり、大咎なしは励ましです。爻辞はこの二つを並べて置きます。少し後悔することがあっても、六四のように姑息して吝を見るよりはよいのです。

実際の読み方

時運では、前非を痛改すれば、小さな挫折はあっても救いがあります。商業では旧業を重興し、新章程を立てれば、小損の後に大利があります。家宅では古い建物や虫食いを惜しまず改修します。戦いでは剛武直進して小敗があっても大害はありません。失物は得られますが、口舌に注意します。

高島の占例

ある会社社長が盛衰を問うた時、高島は九三を得ました。社業が振るわず、資本も物品も通らず、社員が紛議し、失策が長く積もっていると読みました。本年は損失が多いが決算は大差に至らず、明年が肝要なので、社員が旧弊を除き社運を維持せよと告げました。九三は、改革は痛いが、痛みを恐れて放置する方が悪いと示します。

次へ:四爻

四爻

一言で読む

寛容の名を借りた放置は、進むほど恥ずかしい結果を招きます。

原文

六四:裕父之蠱、往見吝。

書き下し文

六四、父の蠱を裕かにす、往けば吝を見る。

現代語訳

父の蠱をゆるめます。進めば吝を見ます。

爻辞の読み解き

先代の弊害を厳しく治めず放任すれば、先へ行くほど恥ずかしい結果になります。裕は寛める、放任することで、幹とはちょうど反対になります。六四は柔で柔位にあり、才力も決断も弱いところです。蠱はすでに半ばを過ぎ、本来なら火や溺れを救うように急いで処置すべき段階です。

しかし六四は、改めることを恐れ、人に嫌われることを恐れ、動くことを恐れます。その結果、旧弊はさらに深くなります。父祖の柔弱がすでに蠱を作り、後を継ぐ人もまた柔弱で救えません。これが六四の吝です。寛容と放任は違います。

実際の読み方

時運は平常でも、因循すれば自ら誤ります。商業では、旧いやり方を守るだけでは利を得にくいでしょう。戦いでは威令が厳でなく、前進すれば敗れます。家宅では父業は裕かもしれませんが、腐敗が深く保ちにくいです。病では、外見はまだよくても内患が深く、急いで治めなければ救いにくくなります。

高島の占例

ある富豪の家政を占って高島は六四を得ました。家風は山下の風のように気が定まらず、精神も萎え、目前の小利に貪り、親友まで相残す。承家の子は父に及ばず、急に富んで剛愎になり、人の言葉を聞かない。資産はありながら、姑息と自用で敗れると読みました。六四は、放任を徳と誤るなという爻です。

次へ:五爻

五爻

一言で読む

賢者に任せて中道で修復するので、古い敗れがかえって誉れへ変わります。

原文

六五:干父之蠱、用誉。

書き下し文

六五、父の蠱を干す、誉れを用う。

現代語訳

父の蠱を担い、これによって誉れがあります。

爻辞の読み解き

先代の弊害を正しく治めれば、過去の敗れを補うだけでなく、名誉まで得られます。六五は柔中で尊位にあり、上に徳を承け、下に九二の剛中の賢臣と応じます。自分一人で荒々しく改革するより、賢者に専任させて、乱れた旧弊を補います。

初爻は父を無咎にし、三爻は小悔で大咎を免れ、五爻はさらに過ちを補って、前人と自分の名を揚げます。三つは一続きに並んでいます。治蠱がここまで来ると、方法は急ぎすぎず寛めすぎず、徳位と人材がかみ合います。だから誉れになります。

実際の読み方

時運では、家運や門祚が衰えていても自ら奮い立ち、身を立て名を揚げます。商業では旧業がよくなくても、今回の改革で名利を得ます。家宅では祖産が厚くなくても前業を広げ門を光らせます。戦いでは城を克復し、軍声が遠く聞こえます。病では名医を求めます。婚嫁では名門貴族の象があります。

高島の占例

ある豪家の改革で高島は六五を得ました。家の積弊は一日ではなく、覆った器の中で食物が腐るように生じていた。今は善良な朋友が助け、主人夫婦以下も同意しているので、数日のうちに果断に処理せよと読みました。これは先甲後甲の慎みであり、干父之蠱用誉です。六五は、改革が中を得れば旧い敗れが新しい名誉になると示します。

次へ:上爻

上爻

一言で読む

功が成った後は、権位の外から身を高く保ち、人心の深い腐敗を正します。

原文

上九:不事王侯、高尚其事。

書き下し文

上九、王侯に事えず、其の事を高尚にす。

現代語訳

王侯に仕えず、その事を高尚にします。

爻辞の読み解き

権位に仕えるより、高い志で自分の道を行き、その行いを高く保つ。上九の位置はそこです。上九は蠱卦の外にあり、剛明の才を持って艮の止の極に立ちます。九五の王位に比せず、九三の侯位にも応じません。世間の毀誉や栄辱に関わらず、外にあって逍遥します。これは責任からの逃避というより、清風高節によって頽俗を振い、人心を励ます姿です。

上九が治めるのは、一時の蠱にとどまりません。世の人が権位、名利、腐敗に惑う、より深い人心の蠱まで及びます。だから高尚です。

実際の読み方

時運では、退くことが進む道になります。商業では、相場がしだいに高くなるので急いで売りません。家宅では高い丘に近い所がよいでしょう。病を問う時は帰魂として慎重に見ます。婚嫁では、女貞男良で天縁が合うことがあります。戦いでは勝って凱旋する時です。出行は商いに利があり、名を求めるには向きません。

高島の占例

ある貴顕の気運占で高島は上九を得ました。政府を山、人民を風にたとえると、維新の内外衝突の中でこの人は両方を調停し、干戈を止め、内憂外患を一時に起こさせなかった治蠱の能臣でした。今は功成って退き、王侯に事えず高尚其事の時です。上九は、最深の治理が必ずしも権位の中にないことを示します。

山風蠱:読みの覚え

山風蠱は、長く放置された問題を修復する卦です。腐ったものを責めるだけでなく、原因までさかのぼって治めます。

腐った根まで見に行く

蠱の仕事は、表面の清掃では終わりません。旧弊、家風、制度、負債、依存を調べ、誰が何を受け継ぎ、どこで終わらせるかを決めます。責めるだけでは修復になりません。記録を見て、原因をたどり、受け継いだものの中から直すべきものを選びます。

いつから放置されてきたか

動き出す前に、はっきりさせておきたいことがあります。この問題はいつから放置されてきたのか。親や前任者から受け継いだもののうち、どこまでを自分の代で直す責任があるのか。そして、寛容という言葉を使いながら、実は腐敗を先へ延ばしていないか。この三つが自分の言葉になると、先甲三日の調査は具体的になります。

急がず、しかし先送りもせず

組織改革、家族の問題、長引く不具合では、まず記録と原因を整理します。急ぎすぎれば反発が出ますが、粉飾や先送りはもっと大きな恥を招きます。九三の小悔と六四の吝は、その二つの失敗をそれぞれ示しています。

修めるか、改めるか

山雷頤と並べると、頤は正しいものをどう養うかを問い、蠱は養い損ねて腐ったものをどう修復するかを問います。沢火革とあわせれば、蠱は旧弊を掃除して元の形を直す働き、革は制度そのものを入れ替える働きになります。修復で足りるのか、根本から改めるべきなのか。二つを見比べると、その線が引けます。

山風蠱:読みの覚え札記を開く

山風蠱は、長く放置された問題を修復する卦です。腐ったものを責めるだけでなく、原因までさかのぼって治めます。

腐った根まで見に行く

蠱の仕事は、表面の清掃では終わりません。旧弊、家風、制度、負債、依存を調べ、誰が何を受け継ぎ、どこで終わらせるかを決めます。責めるだけでは修復になりません。記録を見て、原因をたどり、受け継いだものの中から直すべきものを選びます。

いつから放置されてきたか

動き出す前に、はっきりさせておきたいことがあります。この問題はいつから放置されてきたのか。親や前任者から受け継いだもののうち、どこまでを自分の代で直す責任があるのか。そして、寛容という言葉を使いながら、実は腐敗を先へ延ばしていないか。この三つが自分の言葉になると、先甲三日の調査は具体的になります。

急がず、しかし先送りもせず

組織改革、家族の問題、長引く不具合では、まず記録と原因を整理します。急ぎすぎれば反発が出ますが、粉飾や先送りはもっと大きな恥を招きます。九三の小悔と六四の吝は、その二つの失敗をそれぞれ示しています。

修めるか、改めるか

山雷頤と並べると、頤は正しいものをどう養うかを問い、蠱は養い損ねて腐ったものをどう修復するかを問います。沢火革とあわせれば、蠱は旧弊を掃除して元の形を直す働き、革は制度そのものを入れ替える働きになります。修復で足りるのか、根本から改めるべきなのか。二つを見比べると、その線が引けます。

この卦を読む前に

本卦、動爻、問いを照らす

卦は一ページだけで読み切るより、問いの置き方、動いた爻、六十四卦全体の流れと合わせて見ると見え方が落ち着きます。

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本卦の問い

何年も引きずってきた問題です。今から手をつけるのでは遅すぎませんか。

蠱は、壊れがようやく目に見えるところまで来た状態を指します。見えたということは、着手できるということでもあります。本当に遅いのは、壊れていると分かったうえで寛容の名のもとに延ばし続ける場合で、六四が「往けば吝を見る」と言うのはその姿です。

修復は、どこから手をつければよいですか。

新しい方針を先に打ち出すより、原因をさかのぼるのが順序になります。いつから始まったのか、誰が責任を負うのか、どの習慣や仕組みが再発を招くのか。そこを押さえてから段取りを決め、処理が済んだ後も余毒が残っていないかを見守ります。先甲三日、後甲三日はその両側を指しています。

何年も引きずってきた問題です。今から手をつけるのでは遅すぎませんか。開く

蠱は、壊れがようやく目に見えるところまで来た状態を指します。見えたということは、着手できるということでもあります。本当に遅いのは、壊れていると分かったうえで寛容の名のもとに延ばし続ける場合で、六四が「往けば吝を見る」と言うのはその姿です。

修復は、どこから手をつければよいですか。開く

新しい方針を先に打ち出すより、原因をさかのぼるのが順序になります。いつから始まったのか、誰が責任を負うのか、どの習慣や仕組みが再発を招くのか。そこを押さえてから段取りを決め、処理が済んだ後も余毒が残っていないかを見守ります。先甲三日、後甲三日はその両側を指しています。