高島易断
火風鼎|意味・卦辞爻辞解説
火風鼎䷱:一言で読む 鼎は、革の後に新を成す卦です。旧弊を去った後、新しい秩序を載せる器があり、資源を人を養う形へ煮上げます。 現代語訳 鼎は上が離火、下が巽風木です。木が火の下にあり、火が上で煮る。食材を鼎に入れ、木火によって火加減と五味を調える形です。革は旧を去ること、鼎は新を取ることです。壊すだけで立てなければ完成ではありません。新しい制度、新しい人材、新しい資源を安んじて置くことができて初めて鼎です。
導入
一言で読む
鼎は、革の後に新を成す卦です。旧弊を去った後、新しい秩序を載せる器があり、資源を人を養う形へ煮上げます。
現代語訳
鼎は上が離火、下が巽風木です。木が火の下にあり、火が上で煮る。食材を鼎に入れ、木火によって火加減と五味を調える形です。革は旧を去ること、鼎は新を取ることです。壊すだけで立てなければ完成ではありません。新しい制度、新しい人材、新しい資源を安んじて置くことができて初めて鼎です。
序卦伝は「物を革むる者は鼎に若くはなし。故に之を受くるに鼎を以てす」と言います。古代の鼎は重器で、祭祀にも、賓客を饗すにも、賢を養うにも用いられました。禹が九鼎を鋳て九州を象り、夏商周で鼎が移ることは、天命と国家正統の象徴とされました。鼎がどこにあるかは命がどこに帰るかであり、鼎が安定しているかは新秩序が安定しているかに関わります。
卦辞は「鼎は元いに吉。亨る」と言います。大吉で通じます。しかし鼎の吉は、軽い幸運ではありません。器具が整い、火候が合い、位置が正しく、養うべき人を養う吉です。鼎には足、腹、耳、鉉があります。足が安定しなければ覆り、腹に実がなければ無用で、耳が通じなければ挙げられず、鉉が正しくなければ支えられません。
実際の読み方
鼎を得たら、改めるべきかではなく、改めた後に載せられるかを問います。
事業なら組織構造と資源配置。家庭なら家業と養い。人材なら賢を養い用いられるか。企てなら品物、手順、資金、人が一口の鼎で調和されるかです。革で旧病を去った後、新しいものをよく煮て整え、人を養う形にします。
卦辞
一言で読む
旧を去った後は、大器を安定させ、資源を人を養う形へ煮上げて大吉に通じます。
現代語訳
鼎は大いに吉で通じます。つまり、新しい器が立ち、正しく人を養えるなら大吉で通じる、という字面です。鼎は三代の重器であり、神に薦め、賓を饗し、賢を養う時に欠かせません。高島は、元吉の二字を軽く削ってはいけないと考えます。鼎はもともと吉器、重器、成新の器だからです。革の後に鼎がなければ、ただ破壊が残ります。鼎があって初めて礼があり、養いがあり、秩序があります。
鼎の価値は成にあります。水、火、木、金、食材が一つの所にあり、適切な火候を経て、生は熟へ変わり、雑は和へ変わります。人事も同じです。制度、人材、資源、礼法、実行が、安定した器の中で調和して初めて、衆が受け用いるものになります。
鼎は日常の小器ではありません。だから元吉亨も小利ではありません。国家の命、宗廟の礼、賢才の養いを象徴し、また一つの組織が新秩序を本当に立てる力を象徴します。鼎を立てることができてこそ、長く亨通します。
実際の読み方
変革後の事業を問うなら、鼎は器を立てよと言います。先に核心構造を定め、その後に拡張を語ります。先に用人と制度を定め、その後に成果を語ります。
個人を問うても同じです。能力は器にならねばならず、心性は重さを受け止めねばなりません。火気だけがあって鼎器がなければ、成りません。
彖伝
一言で読む
原料も人材も、器と火候が整って初めて礼となり、賢を養う力になります。
現代語訳
鼎は形象です。木で火に入り、煮炊きします。聖人は通じて上帝を祭り、大いに通じて聖賢を養います。つまり、鼎は物をよく煮て、祭りと養賢に用いる器だ、という字面です。鼎は器の象が最も明らかな卦です。初爻は足に似て、二三四の陽は鼎腹の実に似て、五陰は鼎耳に似て、上陽は鉉に似ます。全体が一口の鼎のようです。
鼎の用は烹飪です。木が火を生み、火が物を熟し、鼎が五味を調えます。聖人は鼎を用いて上帝を祭り、また鼎を用いて聖賢を養います。現実に置き換えれば、資源を礼、秩序、養い、人材の成長へ転化することです。資源を原料のまま止めておくことではありません。
「巽にして耳目聡明、柔進みて上行し、中を得て剛に応ず。是を以て元いに亨る」。巽は順に入ること、離は明です。五は耳の位にいて聴くことができ、離は目であり見ることができます。鼎を立てる人や組織は、内に理に順い、外に明察し、耳目が通り、中正で剛に応じて初めて、複雑な資源を調和して用にできます。
実際の読み方
鼎を読む時は、火候と器具を問います。火が強すぎれば焦げ、弱すぎれば熟しません。足が不安定なら覆り、耳が壊れれば挙げられず、鉉が正しくなければ支えられません。
事業、家庭、国家、組織はみな同じです。新秩序は熱情だけで焼き上げるものではなく、器、火、材料、人がともに調えられて成ります。
象伝
一言で読む
鼎が正しく据わるように、人も位を正し、散った命を一つに凝らします。
現代語訳
木の上に火があるのが鼎です。君子はこれを見て位を正し、命を凝らします。つまり、火と木で鼎を成すように、位置を正し大命を一つにまとめる、という字面です。木の上に火があるのは烹飪の象です。鼎は宝器であり、三代は鼎をもって相伝えました。鼎のある所は天命のある所を象徴します。だから君子はその位を正し、その命を凝らします。
正位とは、位置が正しいことです。傾かず、越えず、乱れません。凝命とは、天命、人心、制度、職責を散らさず一つに凝らすことです。鼎が歪めば、中の食物は傾きます。人の位が正しくなければ、命も凝りません。国家、会社、家庭、どれも同じです。核心の位置が正しくなければ、下にどれほど資源があっても翻覆します。
大有は「天の休命に順う」と言い、鼎は「位を正し命を凝む」と言います。前者は天に順うことを重んじ、後者は受け止める器を重んじます。鼎卦は、大命、大任、大業を受けることは、声勢によるのではなく、位置が正しく、器が安定し、耳目が明らかで、上下が応じることによると教えます。
実際の読み方
職位を問うなら、まず自分が正位にいるかを問います。指導者を問うなら、人心と制度を凝らせるかを見ます。家業なら、核心の責任を誰が担うかを見ます。
新しい企てなら、役割、手順、権責を先に正しく置きます。鼎が正しく据えられて初めて、火候は安定します。
占断
一言で読む
成すには速さより、足の安定、腹の実、耳の通り、鉉の正しさを見ます。
現代語訳
高島の総占では、時運は木が上へ昇り、火が上へ炎えるので、日々進み上がる象があり、大いに事を成し業を立てられます。戦いでは主帥が位を得て、三軍は火のように盛んで、馬到って功成る時です。功名は貴さを言い尽くせません。経営では、木が火を生み、鼎が物を煮るので、自然の利を得ます。
しかし鼎にも危険があります。家宅を問えば火災を防ぎ、慎むべきです。病は原文では肝火上衝を多く見て、肝を瀉し気を順えるのがよいとします。現実の病は医学に従って診てもらいます。訴訟は火勢が盛んなので一時にやみにくく、心を定め命に安んじ、理が直る時を待ちます。
婚姻は、原文では鼎を重器とし、爻象が相生するので正配と内助を主とします。現代では、関係の中でそれぞれが位に安んじ、互いに成就し、ともに家業を支えるなら鼎の象です。足が安定せず、耳が通じず、火が過ぎれば翻覆します。
実際の読み方
鼎を得たら、四つを見ます。基礎の足は安定しているか。中身は実っているか。伝える耳は通じているか。持ち上げる鉉、つまり大綱は正しいか。
一つの企てが成るかどうかは、よい材料の有無だけではありません。一口の安定した鼎で、きちんと煮上げられるかです。
初爻
一言で読む
器をひっくり返すような損も、古い汚れを出すためなら後の新用につながります。
現代語訳
鼎の足を逆さにします。悪いものを出すのに利があります。妾を得てその子を用います。咎はありません。つまり、いったん器を逆にして古い汚れを出せば、後の成果に用いられ咎がない、という字面です。鼎趾は鼎の足で、顛趾は鼎を逆さにすることです。普通に考えれば鼎が倒れるのはよくありません。しかし鼎の中に古い汚れがあるなら、逆さにして洗うことは、かえって汚れを出すのに利があります。
「妾を得て其の子を以てす」は古代の家族語です。現代ではその婚姻価値をそのまま用いません。平たく言えば、低い位置、旁支、もともと重んじられていなかった部分が、本当の成果をもたらすため、かえって価値を持つということです。初六の重点は妾ではなく、敗によって功を成し、賤をもって貴を得ることです。先に汚れを清め、それから器を成すのです。
占例では、ある紳士が夫人の病を問うて、鼎が大有に変じる初六を得ました。高島は、顛趾出否から、体内に宿積があり、古い濁りがまだ清められていないと読み、調治と洗滌が必要だと断じました。これは古い占病の読みであり、現代の医学診断に代わるものではありません。ただ爻義としては、先に積弊を出し、それから後を論じるということがよく分かります。
実際の読み方
時運は、禍によって福を得、敗を転じて成る兆しがあります。経営では初め小損があっても、後には大利を得ます。家宅は基礎に傷みがあり、修めれば吉です。
身体や生活で積滞している事は、まず整理します。企てでは、先に中身を出して点検することを恐れないことです。旧垢が出なければ、新味は成りません。
二爻
一言で読む
中身に実があれば、妬む者がいても隙を与えず守れば吉です。
現代語訳
鼎に実があります。私の仇には病があります。私に近づくことができません。吉です。つまり、器の中身が充実していれば、害する者がいても近づけず吉、という字面です。二は鼎腹の位置にあり、陽爻なので実があります。鼎の中に肉や内容、本当の用があるようなものです。鼎に実があって初めて上帝を享し、聖賢を養えます。人にも実才があって初めて事務を担えます。
「我が仇疾有り」とは、私を害そうとする者、妬む者には自分の病があり、私に近づくことができないということです。二は自ら堅く守り、不正な者に比附しません。だから小人が害そうとしても隙を見つけられません。鼎に実のある人ほど、行く所を慎む必要があります。不正へ近づけば、実才はかえって禍根になります。
占例一では、明治十二年、大阪の豪商藤田伝三郎、中野梧一が拘留され、世論が騒いだ時、高島が鼎が旅に変じる九二を得ました。鼎に実があって動かしにくく、司法側は動かそうとしても「疾」があり、ついに害することはできない。二人は即日解かれると断じ、実際その通りになりました。占例二では、媒人が語る女性を娶ってよいかを問う者がこの爻を得ました。高島は鼎有実から、すでに妊娠していると読み、婉曲に断るよう勧め、後に応じました。占例三では、英独の交際を占い、二五相応から本来は親しめるが、中間に阻みがあり、それが退けば自然に相親しむと読みました。
実際の読み方
時運は正直で実があり、邪な人は自然に遠ざかります。功名は名が成った後、妬みを防ぎます。経営では袋の中に財があり、盗みや妬みを防ぎます。家宅は富足の家で、人に覗われることを防ぎます。
病は陽実の症として、実際の状態に従い治療します。関係では、内容こそ本当の資本です。同時に、近づける人を慎重に選びます。
三爻
一言で読む
よい中身があっても、耳や経路が壊れれば届かず、潤いを待って最後に通します。
現代語訳
鼎の耳が革まります。その行き道が塞がります。雉の膏は食べられません。まさに雨が降れば悔いを減らし、最後は吉です。つまり、よい中身があっても持ち運ぶ所が壊れれば届かず、潤いが来れば最後に通る、という字面です。鼎は耳に鉉を通して持ち上げ、移します。もし鼎耳が変わり壊れたり外れたりすれば、鼎の中に雉の膏という美味があっても、席まで運べず、誰も食べられません。
この爻は、よい才、よい貨物、よい方案があるのに、接続、制度、経路、任用の仕方が壊れて、行動が塞がる状態に似ています。井卦の九三は井水が清いのに用いられず、鼎卦の九三は雉膏が美しいのに食われません。どちらも、使えるのにしばらく用いられない惜しさです。
「方に雨ふれば悔いを虧く。終に吉」は転機を示します。雨が来れば潤い、悔いは減ります。五爻の金鉉が耳を補うこともできます。最後には吉です。つまり、重要な接続部を乱りに改めてはいけません。適切な上位の支援、制度の修復、外からの潤いを待てば、塞がった所は通じます。
占例では、高島がある公が今年顕職に昇ると断じた根拠が、この公の運が鼎から未済に変じることでした。高島は、三爻は才力が強いが四、五と合わず、鼎耳が鉉を受けられないように、済世の才があってもしばらく施せないと解しました。しかし方雨は旱に雨を得るようなものなので、後に登用される。某公は果たして伯爵に陞せられ、翌年には暴変に遭い、足疾の患いは四爻の鼎足折の兆に応じました。
実際の読み方
時運は悪くありませんが、道筋を妄りに改めたため塞がることがあります。功名は美しい才がありながら、しばらく売れず用いられません。方向を乱りに変えると悔いが増えます。経営は業に移改があり、貨物が滞り、数年後の復興を待ちます。
戦いでは糧食を奪われたり、軍行が阻まれることを防ぎます。婚姻では、悔婚して別の縁へ行くことで義を失うことを防ぎます。
四爻
一言で読む
重い任が受け止める力を超えると、大切な成果まで覆り、公私ともに危うくなります。
現代語訳
鼎の足を折ります。公の食を覆します。その形は濡れて汚れます。凶です。つまり、鼎を支える足が折れると大切な中身まで覆り、汚れて凶、という字面です。鼎は三足で安立します。一足が折れれば、鼎の中の実物、美味、祭食はすべて覆ります。公餗は公家の食であり、広く公共の資源、国家の事務、大きな成果を表します。支える者が職を失えば、損失は個人にとどまりません。
四は五に近く、近臣、大臣、主事者のような位置です。高島は系辞の「徳薄くして位尊く、知小にして謀大きく、力小にして任重ければ、及ばざる鮮し」を引いて説明します。徳が薄いのに位が高く、知が小さいのに謀が大きく、力が小さいのに重任を負うなら、鼎をひっくり返しやすい。ここでの凶は、任に勝てないことによる自取の咎です。
占例では、明治十五年、朝鮮京城の内変で大臣が殺され、日本公使が追われた時、ある貴顕が占い、鼎が蠱に変じる九四を得ました。高島は、鼎の三足は三公を象り、折足は朝廷の大臣に変があることだと読みました。四は五に近く、君の近臣なので大院君の専権に応じます。鼎実が覆るのは府庫の資財が耗散すること。変卦の蠱には三虫が相食む象があり、開化派、保守派、事大派の諸党が互いに傾け合うことを示すとしました。後に大院君は清国に幽せられました。
実際の読み方
時運は覆りやすく、小さくは折損、大きくは重い禍があります。戦いでは兵を損じ将を折ります。功名は未成なら望みにくく、すでに成っていても敗を防ぎます。経営では資産が覆り、身命にまで及ぶことがあります。
家宅は棟や垂木が折れ崩れる患いを防ぎます。組織では、まず重さを支える人と制度を点検します。任に勝てない人が高位にいることが最も危険です。
五爻
一言で読む
中枢が黄耳金鉉のように正しく通れば、重い器を動かせます。
現代語訳
鼎には黄い耳と金の鉉があります。正しくするのに利があります。つまり、中正な耳と強い鉉があれば、重い鼎を正しく動かせる、という字面です。五は鼎耳の位置にあり、離は黄なので黄耳です。鉉は鼎耳を貫き、鼎を持ち上げる横木または金具です。耳の中が虚であって初めて鉉を通せます。鼎は重いものですが、この枢をつかめば挙げ動かせます。
この爻の中心は中正と枢です。鼎腹に実があっても、耳と鉉がなければ運用できません。組織に資源があっても、指導、制度、意思疎通の枢がなければ行動できません。利貞とは、重器は揺らしてはならず、鼎を挙げる者は心が正しく、位が正しく、法が正しくなければ覆るということです。
占例一では、ある商人が気運を問うて、鼎が姤に変じる六五を得ました。高島は、鼎は五味を調えることができるので、商業もその術を得れば利を謀れる。黄耳金鉉は珍貴の象で、財運は盛大だと断じました。占例二では、明治三十一年に改進党の気運を占って同じ爻を得ました。高島は、党中に鼎耳金鉉のような首領がいれば、党議は行えると説きました。後に改進党は自由党と連合して政府に入りましたが、ほどなく猜疑と傾軋で退きました。これは利貞の戒めを審らかにしなかったことに応じます。
実際の読み方
時運は貴重で、正を守れば福を得ます。功名は大貴の象です。経営では、情報が明らかで経路が順い、厚利を得ます。婚姻には貴い兆しがありますが、正でなければなりません。
家宅は富貴の家です。組織では、枢となる人物と規則を正しくつかめば、重器を挙げられます。正を守らなければ、金鉉そのものが争いの点になります。
上爻
一言で読む
温潤で剛正な核心があれば、重い器も正しく動き、大きな成就を支えられます。
現代語訳
鼎には玉の鉉があります。大吉で、利のないものはありません。つまり、玉のように剛柔が調った鉉で鼎を挙げられれば大吉、すべてに利がある、という字面です。上爻は鼎耳の上を横に渡るので鉉の象があります。玉は堅くて温かく、剛であって燥かず、潤って軟らかすぎません。上九は剛をもって柔位に居り、その徳は玉に似るので玉鉉と言います。
五爻の黄耳金鉉は、君位と枢を重く見ます。上九は無位で上にあり、養われる聖賢、または位なき賢者とも見られます。金と玉が相配し、剛柔が互いに節し、鼎養の功はここで大成します。これはただ鼎を挙げられるだけではありません。温潤で、合度で、傷つけずに挙げられるのです。
占例では、ある紳士が気運を問うて、鼎が恒に変じる上九を得ました。高島は、鼎は火を用とし、下は鼎を象り、上は烹ることを象るので、功用は上にあり、上卦に吉が多いと説きました。上爻を得るのは鼎鉉の象です。玉で鉉を飾り、鉉をもって鼎を挙げる。鼎が挙がれば養いは天下に及ぶ。これは運が亨り時が来て、剛柔が互いに助け合い、行う事、謀る事、すべてに利があると断じました。
実際の読み方
時運は温潤和平で、往く所に利があります。戦いでは軍令がすでに張り、進めば克たざるなしです。功名は鼎鉉に近い位で大吉です。経営は美玉が売りを待つように、よい値で利を得ます。
婚姻は金玉のようで大吉。家宅は地位が非常に高い。事業では、器が成り、人を養える段階です。温潤で剛正な徳をもって大成を守ります。
火風鼎:読みの覚え
火風鼎は、改革の後に新しい秩序を据える卦です。器を安定させ、素材を煮上げ、人を養う形へ整えます。
器が立ってこそ、養いになる
鼎では、材料だけでも火だけでも足りません。足、腹、耳、鉉が整うように、制度、資源、伝達、担い手をそろえます。
よい素材があっても、器が傾けば成果まで覆ります。改革の後は、何を入れるかだけでなく、どんな器で煮上げるかを見ます。
立てておきたい問い
- 新しい器は、安定して立っていますか。 - よい素材があっても、伝える耳や動かす鉉が壊れていませんか。 - 古い汚れを出す損を、必要な転換として扱えますか。
器の安定を先に見る
新体制、文化づくり、事業の再編、料理や祭祀に関わる問いでは、速さより器の安定を見ます。重い任が受け止める力を超えれば、成果まで覆ります。
あわせて読む
沢火革が改める卦なら、火風鼎は改めた後に養う器を作る卦です。水風井と読むと、源と器の違いが見えてきます。
本卦の問い
新しい器は、安定して立っていますか。
足元の制度、資源の置き方、伝達経路、責任者がそろっているかを見ます。器が立たないまま中身を増やすと危うくなります。
よい素材があっても、伝える耳や動かす鉉が壊れていませんか。
伝える耳、持ち上げる鉉は、連絡や運用にあたります。よい計画でも、伝達や操作の仕組みが壊れていれば動きません。
古い汚れを出す損を、必要な転換として扱えますか。
古い汚れを出すと、一時的な損や不快が出ます。それを失敗と見ず、新しい器を清める過程として扱えるかを見ます。
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