高島易断

水火既済|意味・卦辞爻辞解説

水火既済䷾:一言で読む 既済は、すでに渡り、すでに成った卦です。ただし成った時ほど油断を防ぐ必要があります。初めは吉でも、終わりは乱れやすいからです。 現代語訳 既済は上卦が坎で水、下卦が離で火です。水は下へ行き、火は上へ行きます。水が火の上にあり、火が水の下にあるので、互いの働きを助けます。水火は相克するものですが、正しく置かれれば互いに助け合います。水は火によって烹飪の功を成し、火は水によって燥烈に過ぎません。この状態では、陰陽がそれぞれの位に安んじ、仕組みは完成して見えます。だから既済です。

導入

一言で読む

既済は、すでに渡り、すでに成った卦です。ただし成った時ほど油断を防ぐ必要があります。初めは吉でも、終わりは乱れやすいからです。

現代語訳

既済は上卦が坎で水、下卦が離で火です。水は下へ行き、火は上へ行きます。水が火の上にあり、火が水の下にあるので、互いの働きを助けます。水火は相克するものですが、正しく置かれれば互いに助け合います。水は火によって烹飪の功を成し、火は水によって燥烈に過ぎません。この状態では、陰陽がそれぞれの位に安んじ、仕組みは完成して見えます。だから既済です。

済は渡ること、既はすでにです。既済とは、すでに河を渡った、すでに事を成した、すでに一つの段階が完了したということです。しかし高島は繰り返し、既済はここから永久に太平という意味ではないと戒めます。成っていない時、人は努力します。成った後、人は志満ち気満ちて、備えを緩めます。そこで乱れは安定の中から生まれます。

卦辞は「既済は、亨るもの小なり。貞に利があります。初めは吉にして終りは乱る」と言います。既済は亨りますが、大きく拡げる亨ではなく、小心に正を守る亨です。初めは吉です。危険を渡ったばかりだからです。終わりは乱れます。成功したと思って予防を忘れるからです。既済の知恵は、祝勝ではなく、成ったものを保つことです。

実際の読み方

既済を得たら、締め、点検、維持、保養、防備、後の手当てに向きます。大きく改めることにも、手を離すことにも向きません。

新しい仕組みを動かした後は監視し、婚姻が安定した後も営み、病が癒えた後も養生し、勝利の後も後患を防ぎます。既済が最も恐れるのは、成らないことではなく、成った後に乱れることです。

卦辞

一言で読む

成功は始めこそ吉だが、守りを緩めれば終わりに乱れるので、小心に正を保ちます。

現代語訳

既済は少し通じます。正しさに利があります。初めは吉で、終わりは乱れます。つまり、すでに成ったことは小さく通じるが、最後まで正しく守らなければ乱れる、という字面です。

既済の亨通は、すでに成ったものの亨通です。任意に拡大してよい亨通ではありません。坎水と離火が交わって用を成し、百務が理に就くので亨ります。しかしその亨はなお小心に正を守ることを要します。形勢が満ちている時、満ちは溢れやすく、成は壊れやすいからです。

高島は、既済の時には自分の亨通を誇ってはならず、かえって自分の貞正を励ますべきだと言います。初めも正を守り、終わりも正を守る。もし長く正を保てなければ、亨通は長く続かず、危乱がすぐ後に来ます。既済は最も整った卦に見えますが、実は最も戒懼を要する卦です。

人事にもよく合います。人は刚脱険の時は慎みます。ところが事業が成り、婚姻が安定し、病が癒え、官位が得られ、財が足りると、最初の艱難を忘れます。禍はしばしば安らかになった時に伏し、穴は成った後に開きます。

実際の読み方

事業を問うなら、既済はさらに突進せよではなく、成果を保てと言います。関係なら、もう良くなったから放置するのではなく、意思疎通を保ちます。健康なら、大病が癒えた直後ほど欲や疲労を慎みます。

財なら利益の後に余地を残します。訴訟や衝突なら、すでに平らかになったのに、また争いを起こさないことです。

彖伝

一言で読む

位が整って事は成るが、完成で道が止まれば必ず乱れに向かいます。

現代語訳

既済で通じるのは、小さいものが通じることです。正しさに利があるとは、剛柔が正しく位に当たるからです。初めは吉とは、柔が中を得るからです。終わって止まれば乱れるとは、その道が窮まるからです。つまり、形は整って成っているが、そこで止まれば乱れに転じる、という字面です。

序卦伝は、人に過ぎた才徳があってこそ物事を成し世を救えるので、小過の後に既済が来ると言います。既済と未済はともに易の最後にあり、坎離、水火の象を取ります。水火は人生の大用であり、天地の大機です。互いに助け合えば万事が成り、互いに助け合わなければ互いに傷つけます。

既済が成るのは、六爻の陰陽がそれぞれ位を得て、陽は陽位に、陰は陰位にあり、上下が相応しているからです。制度、人、職責、秩序がみな整ったように見えます。

しかし「終止まれば則ち乱る」です。既済が悪いのではありません。どんな完成状態も極まると未済へ向かうからです。天下に永遠に乱れない治はなく、永遠に維持を要しない仕組みもありません。聖人は既済を見て、人が喜ぶ時にかえって憂えます。未治はまだ治めやすく、已治は保ちにくいからです。

高島は六爻を保済の順序として見ます。初は済の始めで、力を尽くして脱険します。二は済の中で、小さな失いは追わない。三は大難を乗り越えるには長くかかり、小人を用いてはいけない。四は全盛にあって終日戒める。五は済の福を受けますが、真誠で簡約な祭りが奢礼に勝ります。上は済の極で、すでに危険へ転じます。全卦は、成った事をどう保つかを説いています。

実際の読み方

既済を読む時は、完成後に運用が始まるという心で見ます。契約が成った後は履行、結婚の後は経営、病癒えた後はリハビリ、勝利の後は善後、利益の後は危険管理です。

既済は終わりではありません。建てる段階から、守り維持する段階へ移ることです。

象伝

一言で読む

完成した時ほど患いを先に思い、壊れる前に防線を置きます。

現代語訳

水が火の上にあるのが既済です。君子はこれを見て患いを思い、あらかじめこれを防ぎます。つまり、すでに成った時ほど、後の患いを先に考えて防ぐ、という字面です。

水が火の上にあれば、配置が正しければ烹飪の功を成します。配置が悪ければ、水は火を消し、火は水を沸かして溢れさせます。互いに助け合う中には、もともと相害する可能性も潜んでいます。

君子はこの象を見て、既済を頼れる太平とは見ません。むしろ危険が生まれ得る時と見ます。坎険が外にあるのは、患難がなお外にあることです。離明が内にあるのは、心中で明らかに先を思うべきことです。禍は不測に生じ、害は安定の中に伏します。先に危険を考え、先に防線を置けば、初吉を保ち、終乱を止められます。

既済の大象は現代にもそのまま通じます。仕組みが正常に動く時ほど、バックアップを取る。工事が終わった後ほど点検する。洪水が引いた後ほど堤を修める。関係が和した後ほど旧病の再発を防ぐ。組織が目標を達した後ほど、驕り、功の争い、緩みを防ぐ。

実際の読み方

この卦で最も大切な動作は予防です。失控しやすい点を列挙し、責任者を定め、余裕を残し、応急策を準備します。

水火の均衡が崩れてから救うのを待ってはいけません。既済の時の防患は、未済になってからの補救よりずっと省力です。

占断

一言で読む

成果は得られますが、完成後ほど点検・保守・善後を置き、余地を残します。

現代語訳

高島の総占では、時運は全盛ですが、盛極まれば必ず衰えるので後患を防ぎます。経営や売買では、目下の貨物は時と値を得て満足できますが、後の手を残すことが必要です。功名は高きに居て危きを思い、得意の時ほど終わりを防ぎます。戦いは大難すでに平らかで、大険すでに定まり、勝利と功が成りますが、善後を怠らず後患を残してはいけません。

家宅は大厦が成った後、長遠の計画が必要です。婚姻は百年好合の兆がありますが、維持も要ります。病は大病が癒えた後、さらに自ら保つべきです。訴訟は再び訟に涉らないこと。妊娠出産について古占には春夏は女、秋冬は男といった説があります。

既済は悪い卦ではありません。ただしその吉には警戒が伴います。すでに結果がある事、完成した事、安定した事を問うなら、多くは「よい。ただし緩めるな」です。まだ始まっていない大事を問う場合にも、完成図だけを見ず、完成後の維持費を先に見るよう促します。

実際の読み方

復習、検収、保守、更新、結案、危険管理に最も向きます。祝った後すぐ放縦したり、成った土台にさらに無理な重荷を載せたりするのはよくありません。

既済が言うのは、よし、河は渡った。今度は船をしっかり繋げ、ということです。

初爻

一言で読む

渡り始めは少し濡れ、車も重いが、慎んで力を入れれば咎はありません。

現代語訳

その輪を曳きます。その尾を濡らします。咎はありません。つまり、渡り始めに車輪が引かれ尾が濡れても、咎はない、という字面です。

既済は水を渡る意味を取ります。輪は車輪、尾は馬の尾、または渡る者の後ろです。渡り始めに車輪が水に引かれ、尾が濡れるのは、まだ完全に脱険していないことを示します。しかし引き続き力を用い、冒進せず、気を緩めなければ渡れます。

象伝は「其の輪を曳くとは、義咎なきなり」と言います。この無咎は、楽だからではありません。初爻が済渡の難を知り、車輪を曳く労を受け、小さな濡れや難を忍ぶからです。刚脱険の時、最も忌むのは、もう完全に安全だと思うことです。なお阻力があると認められる人には、大過がありません。

占例では、明治二十一年、ある縉紳が気運を問うて既済の初爻を得ました。高島は、盛運はすでに来て、身は泰く時は安い。しかし険難を初めて脱したばかりなので、なお小さな災いや阻みがある。明後二、三年は慎重にし、四年後に吉福が来て、往く所に不利なしと断じました。

実際の読み方

時運はまだ完全には脱険していないので、自ら励みます。経営は初めての創業に苦労が多いが、進み続ければ済います。功名は先に難しく、後に得ます。

戦いは車が外れ馬がつまずくような危険があっても、一鼓作気で勝てます。家宅は初めて移る時に完全でなくても、住めば大過なし。婚姻は初聘吉。病は初病が危うくても救えます。失せ物は水に濡れ、車中を探すことがあります。

二爻

一言で読む

小さな飾りや覆いを失っても追わず、大事を続ければ時が巡って戻ります。

現代語訳

婦人がその茀を失います。追ってはいけません。七日にして得ます。つまり、覆いを失っても追わずにいれば、七日で戻る、という字面です。

茀は婦人が車に乗る時の覆いです。渡河の途中で覆いを失ったとしても、車を止めて追いかければ大事を遅らせます。急いで追う必要はありません。時が一巡すれば自然に得られます。七日は循環して復る数です。

高島は、この爻は小さな得失にとらわれて大事を失うなということだと強調します。茀を失うのは確かに不便です。しかし今は済渡の途中であり、要は大事を成すことです。体面、飾り、微物のために止まれば、本当に済うべき事を誤ります。

占例では、友人がある貴顕が勲章を得ないことを遺憾に思っていると語り、高島に占を求めました。既済の六二を得ました。高島は、勲章は車の覆いのような栄飾であり、大功大業そのものには関わらない。追う必要はなく、ほどなく自然に得るだろうと断じました。後にその貴顕は果たして勲章を得ました。

実際の読み方

時運は小得小失を気にしなければ、大難を脱し大功を成せます。経営は失ってまた得る象があります。功名は復職、または栄誉を回復することがあります。

戦いは途中で輜重を失っても、七日内に勝つことがあります。婚姻は早ければ七か月、遅ければ七年で再び集まる象があります。病は七日で癒えることがあります。失せ物はほどなく得ます。小さな覆いを、渡河より重く見てはいけません。

三爻

一言で読む

大難を乗り越えるには長い時間がかかり、勝った後に小人を用いれば成果を壊します。

現代語訳

高宗が鬼方を伐ちます。三年でこれに克ちます。小人は用いてはいけません。つまり、賢い君でも難敵を克つには長くかかり、成った後に小人を用いない、という字面です。

高宗は殷の中興の主、武丁です。鬼方は西方の部族です。賢明な君主が小国を伐つ場合でさえ、三年かかってようやく克ちます。済険は容易ではありません。九三は内卦の終わりで、初、二の難を経て、初めて本当に済成しようとするので、三年克鬼方をたとえにします。

「小人は用うる勿れ」は既済の中で重い警告です。艱難の事業は多く年をかけて成ります。いったん人を誤って、小人を近づければ、成った所から敗れます。成果が苦労して得られたものほど、後続を狭私、躁進、貪功の人へ渡してはいけません。

占例一では、商人が謀事の成否を問うてこの爻を得ました。高島は、その謀りは容易な事ではなく、早ければ三か月、遅ければ三年でようやく成る。成った後二年は大吉だが、必ず正人とともに謀るべきで、小人と謀れば敗れると断じました。占例二では、足尾鉱毒事件の紛擾について、高島は、この害は一日のものではなく、治めるには能人を要し、小人の煽惑を防がねばならないと見ました。堤防を修築し、坎水の害を断って初めて収まります。

実際の読み方

時運は苦労に耐えれば、謀りは成ります。経営は数年の経営の後に利があります。功名は辛苦して成ります。戦いは長征で克てますが、軍民は疲れます。

婚姻は三年内に完配することがあります。家宅は三年後なら住むのに宜しい。病は一時は無事でも、長ければ保ちにくい。訴訟は三年で終わることがありますが、小人がまた事を生むのを防ぎます。

四爻

一言で読む

盛んな時ほど破れ布を備え、漏れや壊れを終日警戒して保ちます。

現代語訳

繻に衣袽があります。終日戒めなさい。つまり、美しい衣にも破れ布を備え、一日中用心せよ、という字面です。

繻は美しく彩られた衣物と見ることができ、袽は破れた布、古い綿絮です。高島は、四爻は内外卦の境にあり、離明から坎険へ入る所だと説きます。既済の盛んな時、衣冠文物は新しく輝いています。しかし天命は無常で、新しいものは古くなり、盛りは衰えに転じます。時に応じて補わなければ、華服もすぐ破絮になります。

もう一つのよく用いられる解釈では、袽は船の漏れを塞ぐ破布です。既済は渡水の卦です。船が中流にあり、小さな漏れがあれば、すぐ破布で塞がなければなりません。高島も占例ではこの読みを用い、治水や航行を断じています。二つの解釈は合わさって同じ意味になります。既済の盛りは、一日中、漏れ、壊れ、古びを防ぐべきです。

占例一では、土木局長の西村捨三が治水を問うてこの爻を得ました。高島は「危き者は之を防ぎ、漏るる者は之を塞ぐ」と読み、治水は地に因って宜しきを制し、砂土木石で穴を補うべきで、要は終日戒めることだと断じました。占例二では、阪田春雄がオーストラリア博覧会後に予定を過ぎても帰らず、母が憂えて占いました。高島は、船はすでに赤道を過ぎ北洋にあり、船の破漏の患いがあるが、命には障りないと読みました。後に春雄が帰り、船が赤道以北で暗礁に触れて遅れたと分かりました。

実際の読み方

時運はまさに全盛ですが、予防しなければ衰敗はすぐ至ります。経営は船が中流で漏れるようなものなので、急いで修補します。功名は急に賜られ、また急に奪われる恐れがあります。

戦いは勝った時に敗を考えます。婚姻は新しきを喜んで旧きを棄ててはいけません。病は老弱の症が多く、長く保養します。よい日にも堤を修めることです。

五爻

一言で読む

形式が大きい祭りより、時に合った簡素な真誠が本当の福を受けます。

現代語訳

東隣が牛を殺す祭りは、西隣が禴祭して実にその福を受けるのに及びません。つまり、盛大な儀礼より、簡素でも真実な祭りが福を受ける、という字面です。

東隣が牛を殺すのは大礼です。西隣の禴祭は薄い祭りです。しかし薄くても真に敬があれば、かえって福を受けます。高島は東隣を殷紂、西隣を周文王に比します。殷は東、周は西です。殷の道はすでに衰え、牛を殺して厚く祭っても福を受けにくい。周の徳はまさに新しく、祭礼は簡薄でも、時に合い、敬に合い、天意に合うので福を受けます。

この爻は既済後の反転を示します。すでに盛んな者が外の儀式だけに頼れば、すぐ退きます。これから興る者が真誠で倹約なら、かえって進みます。奢って慢るより、倹しく敬う方がよい。外の礼物が大きいことは、内心が真であることに及びません。

占例では、高島が横浜の岩井屋に木材を売りましたが、相手は外見は富んでいて実際は困窮し、木代を滞らせました。既済の九五を得ました。高島は、岩井屋を東隣、紹介人の橘屋を西隣と見て、主方は応方に及ばず、橘屋へ代金を求めるべきだと断じました。また離火が木を生む象から、橘屋の妻女を通じて交渉し、後に果たして代金を回収しました。

実際の読み方

時運は、すでに盛んな者は退いて倹約を守るべきで、これから盛んになる者には進む望みがあります。経営では、共同者や同業の中で、外見が富厚で奢華な者が必ずしも頼れず、倹約で実のある者がかえって利を得ます。

功名は既成の者は慎み、未成の者には望みがあります。婚姻は西隣の縁が吉。家宅は西側に利があります。病は祈りもよいが、形式より真誠を重んじます。

上爻

一言で読む

成った後に止まらず進み過ぎると、首まで濡れて危険に沈みます。

現代語訳

その首を濡らします。危ういです。つまり、渡り切ったはずが頭まで水に濡れるほど危うい、という字面です。

初爻は尾が濡れ、まだ渡り始めでした。上爻は頭まで濡れます。すでに極みに至り、もう一歩進めば既済から未済へ転じるような状態です。事は成ったのに止まることを知らず、危険がまず頭上に来ます。

高島は、上は首であり、初は尾であり、首尾は相接すると説きます。夏、殷の盛りは長くなく、桀、紂で壊れました。文、武の興も、後に幽、厲へ降りました。治の日は少なく乱の日は多い。古今ともに嘆くところです。だから象伝は「何ぞ久しかるべけんや」と言います。既済が上六に至る時、最も恐ろしいのは、好運が過ぎたことを人が知らず、退くことを知らないことです。

占例では、友人が行運を問うて既済の上爻が家人に変じました。高島は、上は既済の終わりにあり、終わりを保てず、既済は未済へ転じる。前運はすでに過ぎ、後運がまさに来る。過去の険は平らかになったが、未来の険は多い。今は運の交わりであり、前運は大いに佳かったが、後運は慎重にして初めて険を出て危を脱せると断じました。

実際の読み方

時運は好運がすでに過ぎ、慎むべきです。戦いでは坎険の極にあり、首領に不利なことを防ぎます。経営は第一回の取引で利を得にくい。功名は首位を取ることがあっても、後続を防ぎます。

婚姻は元配に災があり、再婚には大過がないという古い象があります。家宅は長房に不利。訴訟では首領が保ちにくい。病は頭面の病が危うい。頂点では一歩退いて身を保つことです。

水火既済:読みの覚え

水火既済は、すでに成った後の卦です。完成は終わりではなく、乱れを防ぐ保守の始まりです。

完成後の漏れを点検する

既済では、始めは吉でも終わりが乱れやすいと読みます。完成した時ほど、漏れ、破れ、慢心、後継を点検します。

完成は終わりではありません。納品、合格、結婚、和解、回復の後に、保守と引き継ぎが始まります。

立てておきたい問い

- 成った後の点検を、もう済ませましたか。 - 小さな漏れを、成功の陰で見逃していませんか。 - 完成後もなお進みすぎて、首まで濡れようとしていませんか。

祝うだけでなく保守へ移る

納品、結婚後、合格後、プロジェクト完了後では、祝うだけでなく保守へ移ります。大きな形式より、時に合った真誠が福を受けます。

あわせて読む

火水未済はまだ成っていない卦で、水火既済は成った後を守る卦です。雷火豊と読むと、盛りの後の維持が見えてきます。

本卦の問い

成った後の点検を、もう済ませましたか。

完成直後は気が緩みやすいです。漏れ、引き継ぎ、支払い、記録、後継、休息まで見て、成ったものを守ります。

小さな漏れを、成功の陰で見逃していませんか。

成功の陰では、小さな漏れが見えにくくなります。既済では、大きな成果より小さな保守が次の乱れを防ぎます。

完成後もなお進みすぎて、首まで濡れようとしていませんか。

成った後にさらに押しすぎると、かえって乱れます。到達したら、進む力を点検と維持へ切り替えます。