高島易断

天風姤|意味・卦辞爻辞解説

天風姤䷫:一言で読む 姤は、思いがけず出会う卦です。小さな要素が強い局面へ突然入り、初めは目立たなくても、すぐ大きく育つことがあります。 現代語訳 姤は上が乾天、下が巽風です。天下に風がある。風は形がなく、どこへでも行きます。知らせ、きっかけ、機会、関係が、ふいに身近へ来るような象です。姤とは、遇うこと、出会うこと、予定しなかった会合です。

導入

一言で読む

姤は、思いがけず出会う卦です。小さな要素が強い局面へ突然入り、初めは目立たなくても、すぐ大きく育つことがあります。

現代語訳

姤は上が乾天、下が巽風です。天下に風がある。風は形がなく、どこへでも行きます。知らせ、きっかけ、機会、関係が、ふいに身近へ来るような象です。姤とは、遇うこと、出会うこと、予定しなかった会合です。

姤は夬の反対です。夬では一陰が上にあり、五陽がそれを決し去ろうとしました。姤では、一陰がまた下から生まれます。造化はこのように、陰陽が消長し、去ってまた来ます。陽だけの世界はなく、問題が永久に消えたふりもできません。大切なのは、陰柔が初めて来た時、早く見分け、早く包み、早く境界を置けるかです。

卦辞は「女壮なり。女を取るに用うる勿れ」と言います。古文では女壮という言い方で、陰柔の勢いが初めて生まれ、しかも速く伸びることを戒めます。現代の読みでは、これを単純に女性が悪いという意味にしてはいけません。一つの初めて来た吸引、私情、誘因、協力の話、欲望が、小さいのに勢いを持つ場合、初めから核心を渡してはいけない、という警告です。

実際の読み方

姤を得たら、接触してもよいが、すぐ深く結びつかないことです。観察してもよいが、権限や核心をすぐ渡さないことです。

最初の出会いで規則を決めます。小事が大勢となり、小念が大欲となり、小さな関係が大きな巻き込みになるのを防ぎます。

卦辞

一言で読む

初めて来た強い誘惑や私情は、小さく見えても長く抱え込まず、最初に境界を置きます。

現代語訳

女の勢いが強い。女を娶ることに用いてはいけません。つまり、初めて来た柔らかい力が強く伸びる時は、深い結びつきとして受け入れてはいけない、という字面です。姤は五月の卦で、一陰が坤の初から来て、乾の下に生じます。陰が現れたばかりの時、しるしは小さい。しかし勢いは速い。霜がほんの少しから始まり、久しければ堅い氷になるようなものです。初めに防がなければ、後には防ぎきれません。

古人は、家道の敗れを女禍として語ることが多かったため、「女壮」を戒めの語にしました。現代の説明では、この「女」を陰柔、私情、誘惑、まだ形になっていない負の要素、あるいは初めて来たのに速く広がる力として読むのがよいです。女性に近づくなという意味ではなく、不正な出会いを軽く受け入れるな、不正な柔勢に権限を与えるなという意味です。

「女を取るに用うる勿れ」も、すべての婚姻を否定する言葉ではありません。姤のような不期の私的な形で取ってはいけないということです。出会いが正しければ、天地が遇って万物が生まれ、男女が遇って家道が成り、君臣が遇って治化が成ります。不正な出会いだけが、長くともにできないのです。

実際の読み方

恋愛を問うなら、心が動いたかだけでなく、正しいか、長く続くか、境界があるかを見ます。協力や取引なら、初めて来た機会にすぐ核心権限を渡しません。

欲望なら、起こったばかりの念の行き先を見ます。人事なら、小さな偏りを制度的な問題へ育てないことです。

彖伝

一言で読む

出会いそのものは機会ですが、正しく包めない柔勢を長く育てると禍になります。

現代語訳

姤は遇うことです。柔が剛に遇うことです。女を娶ることに用いてはいけないのは、ともに長くすることができないからです。つまり、出会いは起こるが、正しくない柔勢とは長く結ぶべきでない、という字面です。乾は剛、巽は柔です。天は清明に上にあり、微風が下から起こってこれに遇う。だから柔遇剛です。遇うことそのものは悪ではありません。悪いのは、遇い方が正しくなく、その後にそれを好きに伸ばしてしまうことです。

彖伝はさらに「天地相遇いて品物咸く章らかなり。剛、中正に遇いて天下大いに行わる」と言います。天地が遇うから万物が明らかになります。剛健の徳が中正に遇うから、教化が天下に通ります。つまり姤の核心は、すべての出会いを拒むことではなく、出会いを正しくすることです。

高島は、天下に女がないことも、遇がないこともあり得ないと強調します。「女壮」だから女を絶ち、遇を退けようとするなら、天下を寂滅に向かわせるだけで、聖人が易を作った本意ではありません。本当に戒めるべきなのは、不正な出会いを放任して長じさせることです。六爻の中では、九五が最もよく「包む」ことができます。中正によって柔を包み、柔が剛を侵さないようにし、かえって助けとします。

国家に置くと、宮中、内政、私門、近習は、大乱の始まりになりやすい所です。それは内が必ず悪いからではなく、小さい勢いが内側から育ちやすいからです。君徳が中正で、命令が四方に通り、内外に法があれば、姤は教化となります。初めに姑息にすれば、後には剥になります。

実際の読み方

姤は二層で読みます。出会いそのものは機会であり得ます。出会った後に、それを育ててよいかどうかが吉凶の分かれ目です。

よい出会いは包み、導き、成就させます。悪い出会いは、約束を置き、隔て、伸び過ぎを止めます。

象伝

一言で読む

新しい出会いを受ける前に、命令と規則を四方へ明らかにしておきます。

現代語訳

天下に風があるのが姤です。君はこれを見て、命令を施し、四方に告げます。つまり、風が広く行き渡るように、上に立つ者は命令や規則を明らかに伝える、という字面です。風は天下を行き、遠く届かない所がありません。君王はこの象に法り、命令を発し、訓告を出し、四方に上の意を知らせます。

姤は相遇です。上の意が通らず、下の心が疑っていれば、本当の出会いは成りません。だから一つの政を立て、一つの法を興し、一つの事を始める時は、規則、目的、境界、賞罰を明らかに言います。命令が風のように伝わって初めて、人々はどう接すればよいかを知ります。

これは卦辞の「女を取るに用うる勿れ」とも通じます。出会いの前に規則がなければ、出会った後に私情が主になります。先に命を施し、四方へ告げることは、偶然の出会いを正道の中へ入れ、私的な遇を明らかな遇へ変えることです。

実際の読み方

管理では、制度を出してから人や機会を受け入れます。家庭では、境界と家の決まりを先に言います。関係では、黙契だけに頼らず、譲れない一線を言葉にします。

新しい人、新しい金、新しい機会が入る時ほど、先に規則を明らかにします。

占断

一言で読む

出会いの初めは慎み、遠行や交易には利があっても、巻き込みが広がる速さを先に見ます。

現代語訳

高島の総占では、時運は好運が盛んに行き、名を四方に聞かせることができます。戦いでは、軍令が速く、賞に信があり罰が行われ、天下を席巻する勢いがあります。経営では、遠方へ運び売るのがよく、どこでも利を得られます。功名は、名が四海に揚がる象です。

婚姻を問えば、婚礼は父母の命、媒酌の言葉を重んじます。政事に誥命が必要なのと同じです。正しければ行えますが、私的な出会いだけなら長くできません。家宅は風で屋根や家が損なわれることを防ぎます。病は、小児なら驚風、大人なら肝風として、四肢のしびれや手足のこわばりを防ぎます。訴訟は関係が広がり、一時にやみにくい。失せ物は盗んだ者がすでに遠くへ去っていて、得にくいと読みます。

姤のよさは、風が天下を行く所にあります。姤の怖さもまた、風が天下を行く所にあります。一つの知らせ、一つの関係、一つの欲、一つの争いが、すぐ広がることがあります。だから最も大切なのは、初めの出会いで定めることです。

実際の読み方

機会を問うなら、接触してよいが、結びつきは少し遅くします。危険を問うなら、どこまで巻き込まれるかを先に見ます。関係なら、公開で正当かを見ます。

事業なら遠方の交易に利がありますが、制度と契約を先に立てます。

初爻

一言で読む

小さく弱い乱れでも、最初につなぎ止めれば吉、放って進ませれば凶を見ます。

現代語訳

金柅につなぎます。正しく守れば吉です。行く所があれば凶を見ます。弱った豚は、まことにあっても行ったり来たりします。つまり、小さく弱いものでも、最初につなぎ止めれば吉で、放って動かせば凶を見せる、という字面です。金柅は糸をからめる道具で、乾の金と巽の木の象を取ります。柔らかい糸をつなぎ止めれば正を守れますが、放って乱れれば、すぐ紊れます。

羸豕は痩せた雌豚、蹢躅は不安に行ったり来たりすることです。初陰はまだ弱いけれど、内には動き回る気があります。これをつなぎ止めなければ、後には陽を消し、剛を剥ぐ所まで進むかもしれません。姤の初爻で最も大切なのは早く防ぐことです。問題がまだ小さい時こそ、規則、境界、制度でつなぎ止めるのに適しています。

明治十八年十二月、鳥尾得庵が東欧の乱事を語り、ブルガリア、ルーマニアの暴動の結果を問うて、姤が乾に変じる初六を得ました。高島は、二国は一陰の小国のようなもので、もし国境を守り、互いに友好を修めるなら金柅につなぐ吉である。しかし外国のそそのかしを聞き、妄りに兵を動かせば、たちまち凶災を見る。羸豕蹢躅は、弱小でありながら躁動する国々が、あちこち乱れ動く象だと断じました。

実際の読み方

時運は今、牽制を受けており、妄りに動いてはいけません。戦いでは兵力が弱く、固守が吉で、躁進は凶です。経営では店に座って商うのがよく、走り回る商いには不利です。

功名は旧を守るのがよい。婚姻は正しく内に位置すれば吉。家宅は内門の乱れを防ぎます。病は陰弱の症で静養がよい。行人は外に引っかかりがあり、しばらく帰りにくい。

二爻

一言で読む

危ういものを内側で包んで制御できれば咎はなく、外の人に触らせないことです。

現代語訳

包みの中に魚があります。咎はありません。賓には利がありません。つまり、危ういものを内側で包み制御できれば咎はないが、外の客に渡すのは利でない、という字面です。乾には包容の象があり、巽は魚です。魚は初陰を指します。九二は内卦の中位にあり、剛中で初を包めます。激しく追いつめて変を起こすのでもなく、姑息に養うのでもなく、包みつつ制するので大過はありません。

「賓に利がありません」とは、この柔らかく小さい要素がすでに九二に包まれているので、外の人、旁人、客に取らせたり手を入れさせたりしてはいけないということです。小人、欲、私情、危険を扱う最もよい方法は、それを外へ広げることではありません。初めのうちに包み、限りを置き、長じさせないことです。

占例では、某甲が気運を問うて、姤が遯に変じる九二を得ました。高島は、実際の問いは気運ではなく、ある女性の事だと読みました。後に聞くと、商人が妻を家に残しており、その妻と某甲が私通していました。夫が帰った後、妻を外国商人に預け、金を借りて身を抵当にしたように装い、最後には夫が妻を捨て、某甲が娶ることになりました。爻象の包有魚、不利賓がまさに応じます。魚は争い得る物のようで、包んだ者に利があり、賓には不利です。

実際の読み方

時運は、世の中で君子だけに遇うことはないので、調えて害を受けないようにすればよい。功名では、魚が龍に化す象があり、昇る望みがあります。経営では貨物が満ち、利を外人に奪われません。

戦いでは、兵を善く用いれば敵を破れます。婚姻は陽が陰を包む形で成ることがあります。家宅は女性が主となる象です。病は池魚の殃、つまり思わぬ巻き添えの病を防ぎます。

三爻

一言で読む

坐立不安でも、まだ完全に牽かれていないなら、危うくても大咎には至りません。

現代語訳

尻に皮膚がありません。その行き方はためらいがちです。危ういけれど、大きな咎はありません。つまり、落ち着けず進みもためらうが、まだ完全には牽かれていないので大咎はない、という字面です。臀に膚なしとは、座って安らかでないことです。行くこと次且とは、歩こうとしてためらうことです。三は巽体の上、乾体の下にあり、剛柔の境にいます。進みたいが進めないので危ういのです。

幸い象伝は「其の行くこと次且たりとは、行きて未だ牽かれざるなり」と言います。ためらいはありますが、まだ完全に牽制されてはいません。初六の乱動に比べれば、九三の危険は優柔不断にあります。しかし乾健の性をまだ保っているので、危うくても大きな咎には至りません。

占例一では、友人がある事の成否を問い、姤が訟に変じる九三を得ました。高島は、事は意外から起こり、座るも行くも難しく、結局成らないが大過はないと断じました。占例二では、明治二十八年、三浦中将が朝鮮公使として赴任する前、交際政策を占って同じ爻を得ました。高島は外卦を日本、内卦を朝鮮とし、朝鮮は柔弱で、後宮が権を擅にし、朝政が侵されると読みました。臀無膚は近身の災い、其行次且は改めようとして改められないこと、国勢の危うさです。占例三では、明治三十年に伊藤侯爵の気運を占い、小人が次第に出て善後の計を妨げる、侯爵は徳望があっても位に安んじにくいと読み、その年十月、伊藤は総理大臣を辞しました。

実際の読み方

時運は気が弱く、ためらいが多く、動けば危うい。戦いでは進もうとして進めず、疑いが危険を生みますが、大敗には至りません。経営は運送や売買が早く進まず、利を得にくい。

功名はまだ待つ必要があります。婚姻は遅れれば成ることがあります。重大な計画で、すでに坐立不安なら、時機がまだ定まっていないので強行しないことです。

四爻

一言で読む

受け止めるべきものを失えば、包もうとしても空で、凶はそこから起こります。

現代語訳

包みの中に魚がありません。凶を起こします。つまり、受け止め制御すべきものを失えば、包みは空になり、そこから凶が起こる、という字面です。巽は魚で、魚は本来初陰を指します。九二がすでに魚を包んでいるので、九四が包もうとしても得るものがありません。制御すべきものを制御できず、親しむべきものが離れ、受け止めるべき人心が流れ去った。そこから凶が起こります。

象伝は「魚なきの凶は、民に遠ざかるなり」と言います。高島は魚を民にもたとえます。治める者は民を遠く追いやるのではなく、同胞として包み養うべきです。民を遠ざけ、民を失い、民がなくなれば、包みは空になり、凶は自然に来ます。

占例では、ある友人が気運を問うて、姤が巽に変じる九四を得ました。高島は、姤は不期の出会いであり、四爻は魚を包もうとするが魚はすでに二へ帰っているので、謀っている事はすでに他人の手に落ちていると読みました。相談者の運は順ではないが、今はなお含容し優待して、包みを失った所から凶禍が生じるのを防ぐべきだと断じました。

実際の読み方

時運は剛が柔に変わり、気量が浅く、凶が多い。戦いでは主将の才が薄く、衆軍を包容できず、兵変を防ぎます。経営では包みに魚がなく、袋も空で、利を得にくい。

功名は、魚がなければ水が涸れるように、名がなければ人は窮します。婚姻は子を重く見ますが、魚なしは妊りにくい象で凶。家宅は孤立して民から遠く、不測を防ぎます。病は陰が極度に虚し、陽が包めず凶です。

五爻

一言で読む

強い者が柔らかいものを正しく包めば、内なる美質を守り、成る時は天命に任せます。

現代語訳

杞の木で瓜を包みます。文采を内に含みます。天から落ちるものがあります。つまり、強いものが柔らかいものを包み、美質を内に保ち、最後の結実は天命によって来る、という字面です。杞は曲げて物を包むことのできる木、瓜は柔らかく蔓を伸ばすものです。杞で瓜を包むとは、剛の中に柔があり、上が下を包み、強いものが弱いものを護ることです。九五は尊位にいて中正なので、最もよく初陰を包み、柔が剛を侵さないようにし、かえって成就させることができます。

「含章」は、包まれているものの中に文采や美質があり、急いで外へ出さなくてもよいということです。「有隕自天」は、瓜が熟せば自然に落ちるように、ある結末には天命があるということです。人は包容し調護する道を尽くすべきですが、最終的に落ちるか、誰に帰するか、いつ成るかには時命があります。

占例では、横浜の弁護士が、商人と地主が公共財産の権利を争う大訟を問うて、姤が鼎に変じる九五を得ました。高島は、その財産は公共の物であり、商人も取る権利があり、地主も取る権利がある。陰陽の消長のように、双方に権利があると読みました。杞を商人、瓜を地主と見て、商人が地主を包容し、地主の権利が商人の調護によって出るようにすべきだとしました。含章は、その中に大きな利益があること。有隕自天は、最後の帰結には天数があり、強いて争わず、双方が命に従って和解すべきことです。

実際の読み方

時運は中正に行き、包み込む力があります。吉と明言しなくても吉と知れます。経営では、木、植木、瓜果のような物、また広く包容する商いに大利があります。功名は五が尊位にいるので名は自然に現れますが、進退栄辱は命に安んじます。

戦いでは王者の軍のように、逆らう者を誅し、従う者を受けます。婚姻には子孫が続く象があります。病は熱が寒を包む象です。

上爻

一言で読む

剛さが極まった出会いは触れ合って吝ですが、極まれば返るので大咎はありません。

現代語訳

その角で遇います。吝です。咎はありません。つまり、硬く高ぶったまま出会えば恥はあるが、大きな咎まではない、という字面です。乾は首であり、上爻は最上にいるので角の象があります。角に遇うとは、出会いがあまりに硬く、高く、偏っていて、互いに触犯しやすいことです。九五のように包容できないので、吝があります。

しかし角はよく触れても、必ず正を傷つけるとは限りません。上は極まれば下へ返ります。剥が極まれば、食われない碩果から一陽がまた復るようなものです。姤其角は、上に窮まって下へ返る象です。だから小さな羞吝はありますが、大きな咎はありません。

占例では、友人が、ある貴顕と以前から親しかったのに、その貴顕が欧米から帰って後、急に交情が疎くなり、面会を求めても拒まれる。なぜか分からないと問いました。占って姤が大過に変じる上九を得ました。高島は、姤には女の象があり、また相遇の卦である。角はよく触れるので、相遇の時に貴顕の夫人を怒らせたのだろう。夫人が怨んで讒言し、それで貴顕が遠ざかったと読みました。上が極まれば下へ返るので、貴顕は久しければ讒言を悟り、旧好は回復すると断じました。相談者は後に、以前その夫人を諫めて意に逆らったことがあり、それが原因だったと悟りました。

実際の読み方

時運は上極に来て、窮まりに近い。経営では、利を争えば先に利を得ることもありますが、商人には吝が多い。功名は頭角を現す兆しがあります。戦いでは角力のように争い、殺伐が重く、兵を極める禍があります。

病は頭や角のような上部にできものが出るなら治せます。婚姻は老夫が若妻を求める象が多い。失せ物は、もとは高い所にあり、後に落ちているので、低い所を探します。

天風姤:読みの覚え

天風姤は、思いがけない出会いの卦です。小さく見える要素が強い局面に入り、急に大きく育つことがあります。

出会いの初めに境界を置く

姤では、出会いそのものを悪と決めつけません。機会であることもあります。ただし初めの境界を怠ると、柔らかい引力が後で制しにくくなります。

面白い、魅力的、偶然だからといって、条件を曖昧にしないことです。小さいうちに置く規則が、後の大きな乱れを防ぎます。

立てておきたい問い

- この出会いは、機会ですか、誘惑ですか。 - 最初に置くべき境界や規則は何ですか。 - 小さいうちに止めるべきものを、面白さで育てていませんか。

最初の条件を曖昧にしない

恋愛、取引、採用、偶然の提案では、最初の条件を曖昧にしません。外の人に触らせず、内側で包んで制御すべきものもあります。

あわせて読む

沢天夬が五陽で一陰を決する卦なら、天風姤は一陰が初めて来る卦です。沢雷随と読むと、出会った後に何へ随うかが見えてきます。

本卦の問い

この出会いは、機会ですか、誘惑ですか。

どちらにもなり得ます。出会った後に判断が明るくなるなら機会、境界が曖昧になり依存や秘密が増えるなら誘惑を疑います。

最初に置くべき境界や規則は何ですか。

時間、金銭、役割、公開範囲、身体的距離、契約条件などです。最初に言いにくいことほど、後ではもっと難しくなります。

小さいうちに止めるべきものを、面白さで育てていませんか。

軽い冗談、例外扱い、秘密の連絡、曖昧な約束が後で大きくなることがあります。姤は初動の見極めに厳しい卦です。